KNDハチャメチャ大作戦の事ならカートゥーン横丁
KNDハチャメチャ大作戦

ナンバー5!ナンバー4!ナンバ〜3〜!ナンバー2!そしてナンバー1!
我らキッズネクストドア、KNDだ!

●KNDハチャメチャ大作戦とは?

原題「Codename: Kids Next Door」。
主人公は「KND」と呼ばれる組織のナンバー1からナンバー5までの五人組の子供達。彼らは大人達による理不尽な支配から戦うため、そして大人に味方する嫌な子供達と戦うため「KND(キッズ・ネクスト・ドア)」を結成。子供達の自由と平和のために戦い、日夜ハチャメチャな作戦を繰り広げる、それが「KNDハチャメチャ大作戦」である。




本作は文字通り「子供が主役」の物語である。古くからカートゥーンにおいては、「子供」は役立たずな存在であった。それは「バットマン」の助手のロビンや、「大魔王シャザーン」のチャックくんとナンシーちゃんなどを見れば、今更説明の必要は無いかと思われる。だが「デクスターズラボ」以降の新世代カートゥーンにおいて、この「子供=役立たず」という図式は崩され、幼稚園児のスーパーヒーローが活躍する「パワーパフガールズ」に至って完全に過去の物となってしまった。そしてその延長線上にあるのがこの「KNDハチャメチャ大作戦」という作品なのである。
本作において、大人は(一部を除いて)「敵」であり「悪」である。そして彼らは「子供」にやられてしまう情けない存在でもあるのだ。

ぱっと見た印象では、「パワーレンジャー」や「スパイ大作戦」「サンダーバード」、はたまた「ガッチャマン」などに深い影響を受けているように見える。だがそれ以上にこの「KNDハチャメチャ大作戦」は、「児童文学」の意味合いが濃いと思う。毎回登場する秘密兵器は「デクスターズラボ」のような超兵器では無く、身近にあるガラクタで構成されているし、それは彼らの秘密基地にも同じ事が言える。また「キャンディ大好きな海賊」や「大人になる事を拒否したカウガール」などのゲストの設定にも、「児童文学」的面白さは色濃く出ていると言えよう。

その辺りが現在進行形の子供達にはとても受けが良いらしく、この「KNDハチャメチャ大作戦」は日本でも放送開始以来多くの子供のファンを獲得しているようである。また子供だけで無く、大人にとっては「いつかどこかで夢見ていた光景」のような、懐かしいワクワク感を与えてくれるのもまた事実なのである。

またシーズン2以降は、新勢力である「ティーンエイジャー」との確執が加わり、さながら「ジャスティスリーグ」のような怒涛の展開が楽しめる。特にナンバー5の姉であるクリーの登場エピソードは、全てが一続きとなっており、従来のカートゥーンとは違った、壮大なストーリーを感じさせるのだ。

原作はMr. Warburton。元々の彼の構想では、第1話に収録されている「ケニーとチンピー」をメインとして考えていたようで、「KND」のメンバーはケニーの、まさに隣に住んでいる悪ガキ達という意味合いだったようだ(参考)。だがしかしCN側が「KND」に対し深い興味を示したため、「KNDハチャメチャ大作戦」がメインとなる事になったそうである。

2004年9月より 「CARTOON NETWORK」にお目見えした。また2006年に本国アメリカでは、長編である「Operation:Z.E.R.O.」が放送された。