鈴木勝美さんと言えば、真っ先に思い出すのが「デクスターズラボ」のマンダークでしょう。知らない方のために念のため解説いたしますが、このマンダークというキャラは、まあ平たく言ってしまえば「デクスターのライバル」 であります。徹底的にデクスターを憎み、事ある毎にデクスターと衝突するキャラクターでもあります。

そんな彼の声ですが、鼻に抜ける「ハーハハ！」という笑い声が印象に残ります。もちろんセリフもほとんどが「鼻声」で、それが実に悪役らしさと同時にインテリらしさを醸し出しているのです。まさにデクスターのライバル、という意味では絶妙なキャスティングと言えるでしょう。

さて鈴木勝美さんと言えば、他にも 「カウ＆チキン」のフレム 、また「サムライジャック」のエピソード２及び３に出てきた、犬のロシーやエピソード２１に出てきたシザースミスなどのキャラが印象に残ります。

この内、ロシーは学者という設定だったので、マンダーク同様にインテリっぽさを出していたのですが、フレムとシザースミスは、どちらかと言うと「お間抜けキャラ」の部類に入るでしょうか？そういった、ある意味両極端なキャラクターを演じ分けられるのが、「鈴木勝美さん」の魅力の一つではないでしょうか？

さてさて実はこれで終わりではありません。「鈴木勝美さん」と言えば、忘れてはいけないキャラクターがもう一人。そう！「カウ＆チキン」のレッドガイも鈴木勝美さんなのであります！

実は私、最初に鈴木勝美さんがレッドガイをやられている、と聞いた時、自分の耳を疑いました。だって声質が全然違うと思いませんか？もちろん声優さんというのは、声を出すのが仕事なわけですから、色々な声を出せても不思議はありません。でも普通どこかしら声に共通点が出てきてしまうもの。それはやっぱり声質などの問題で、仕方ない所もあるのでしょうが、このマンダークとレッドガイの場合、少なくとも自分はずっと「別人」の声だと思っていました。そしてマンダークもレッドガイは両方とも「悪役」、しかもそれぞれタイプの違う悪役である、というのが更に大きな驚きなのです。

そういった意味で、私は鈴木勝美さんについて考える時には声優さんの「プロの技術」という事を考えずにはいられないのです。