サムライジャック全話ガイド5



第17話 「エピソード17」
(2002,11,15初放送)

(あらすじ)
とある酒場にて、ジャックはまたもや賞金稼ぎ達に襲われていた。とそこへ現われたのは懐かしのスコットマン!あっという間に賞金稼ぎ達を片付けてしまう。

実はスコットマンはジャックに頼みたい事があるらしい。彼の女房(結婚していたのか?)がケルト族のリーダー、ブーンという奴にさらわれてしまったらしいのだ。そこでジャックに助太刀してもらいたいとの事。友の頼みを断わるジャックではなく、早速二人はスコットマンの故郷へと向かった。

スコットマンの一族の城で、ジャックは助太刀にふさわしい者かどうかのテストを受ける。難無く合格したジャックとスコットマンはいよいよブーンの城へと乗り込む!

果たしてスコットマンの奥さんを助け出す事が出来るのであろうか…?


(解説)
人気キャラクターの一人、スコットマンの再登場であります。しかも結婚していたという事がわかるばかりか、なんと一族まで登場!この一族がまた口が悪いのなんの(笑)!スコットマンの初登場エピソードを彷彿とさせます。ところでスコットマン一族がベルトにつけている動物の顔が妙に可愛くて、気になるんですが…(笑)。

そしてなんといっても最大の見所は、スコットマンの奥さん「マフィンちゃん」(大爆笑)!!この旦那にしてこの妻あり!というか似たもの夫婦とでも言いましょうか(笑)!なんにせよ旦那以上の口の悪さ!良くジャックは我慢できたもんだ。

もちろん口の悪さだけではなく、その「強さ」もまた見所。下手するとアクより強いんじゃないか?と思ってしまいます。あんなに一杯いたケルト族のデーモン達を一瞬にして破壊しつくしてくれます。

ところで「ケルト」とは本来はヨーロッパ民族のルーツである種族。もちろんデーモンなんかじゃありません。今でも「ケルト神話」とか「ケルト音楽」とか言いますよね?なので今回の話の舞台はヨーロッパ、それもスコットマンの故郷のそばなので、やはりブリテン島、あるいはアイルランドあたりでしょうか?そういえば敵のボスの「ブーン」も「ブリテン」から「リテ」を抜いた物と言えなくもない…。

などとスコットマンばかりに目がいってしまう今回ですが、冒頭の「食事しながら闘うジャック」もなかなかお茶目。「やれやれまたか」みたいな感じが出ていていいですね(笑)。

それから、ジャックが食べさせられていた「ハギス」なる食べ物ですが…もっと詳しく知りたいって方は、 こことか、 こことか、あと こことかが参考になります。しっかしゲンディはスコットランドになにか恨みでもあるんだろうか…(笑)。


第18話 「エピソード18」
(2002,11,22初放送)

(あらすじ)
ジャックは呆然としていた。全てが破壊された町。まさに惨劇の跡といった様子である。そしてどうやらそれが謎のロボット達の仕業とわかると、ジャックは彼等の後を追いかけた。こんな所業、許すわけにはいかないのだ!

放浪の末、とうとうロボット軍団に追い付くジャック。だがしかし、全ては罠であった!今までの破壊はジャックを誘き寄せるための行為であったのだ!そう彼等はジャックを始末するために作られた暗殺ロボット集団であった。

ジャックは勇敢にもロボット軍団と闘うが、まるで歯が立たなかった。辛くも逃げ出すジャック。とそこへ現われたのが、エクストーという人物。実は彼があのロボット軍団を作ったのだったが、アクに騙され、なんとかあのロボット達を倒したいのだという。

しかしジャックはすっかり自信を喪失していた。そんなジャックにエクストーはとっておきの秘策を授ける。そしてとうとう決戦の時が来た…!


(解説)
冒頭からかなり陰惨なシーンが続きます。壊れたロボット達。黒いオイルがそこら中に飛び散っている…。でもやはり「人間」がやられるシーンというのは一切ありません。赤い「血」の代わりに、黒い「オイル」が流れているのです。この辺やはり規制があるのでしょうか?そういえば「デクスターズラボ」の第43話「忍法!新聞配達の術」でもやはり「血」の代わりを「コーヒー」で表現していました。まあこちらはギャグなのですけども…。

そして今回は敵である「暗殺ロボット軍団」とのバトルが最大の見所でしょうか?ジャックが「負け」を意識したのは、これが始めてでは?と思うくらいに強力な軍団であります。ちなみに軍団は…「爪」「回転ノコギリ」「ガトリング」「透明」「爆弾」「火炎」「手裏剣」「刀」という構成になっております。

そしてジャックが装備するロボットアーム。でもこれを見ると私としては、どうしても「デクスターズラボ」第16話「パパのアームレスリング」を思い出してしまう(笑)。そういえば、製作者は「エクストー」だしなあ…。なんだか今回は妙に「デクスターズラボ」との接点が多い話であります。

そして最後「刀」を倒すのですが、この当たりジャパニメーションの影響がかなり濃いのではないか?と思います。

ちなみに「ハイファイブ」ってのは、まあラストでジャックがやってますが、向かい合って片手と片手をパチンと合わせる動作の事です。「やったぜ!」みたいな感じですかね?


第19話 「エピソード19」
(2002,11,22初放送)

(あらすじ)
今日もジャックは闘っていた。弱者を守るため…。

闘い終わって旅を続けるジャック。ふと足を止めた川のほとり。だがしかし何やら見覚えのある物がある…。そうここはジャックの「故郷」であったのだ!

よみがえる幼き日の思い出の数々…。ジャックはしばしそんな思い出に身を浸すのであった。


(解説)
今回はジャックの幼少時代の姿が語られるエピソードであります。アクさえ復活しなければ、ジャックはあの頃のような平和な生活を続けていただろうなあ…と思うと、ちょっと物悲しくもなりますね。

ただ街の描写などにやはり「中国」が混じってしまうのは、やはり仕方無い事なのでしょうか?でも途中で「子連れ狼」が出てきてしまう辺り、当然昔の日本を全く知らないわけがないと思われるので、やはりこの辺の描写は「わざと」やっているのでは?と思います。

最後、助けを呼ぶ声に対し、過去を振り切るように向かっていくジャックが印象的であります。そしてその姿こそまさに、ジャックの父親が言っていた「心の強さ」をジャックが持っている、という事の現われでもあるような気がします。

ところでこの話で「謎」がひとつ。ジャックが「父上、母上」と呼ぶシーンがあります。でも父上はともかく母上の方は、エピソード1にてジャックの父親が「母上!」と言っていた人ではないですか?なので自分はこの人はジャックの「祖母」と認識していたのですが…?コミックスでもジャックの父親が「MOTHER!」と言っているし…。果たしてどちらが正しいのか?何故こんな事になったのか?ゲンディ氏のミス?それとも翻訳ミス?実はジャックの母親はジャックが子供の頃に亡くなったとか?はたまたジャックは祖母に育てられたので、祖母の事を「母上」と呼ぶのか?…などなど憶測は尽きません。まあいずれはっきりする日まで、この問題は「棚上げ」という事で…。「心に棚を作れ!」ですとも、ええ(笑)。


第20話 「エピソード20」
(2002,11,29初放送)

(あらすじ)
長き旅路の末、ジャックはとうとう過去へと帰れるゲートの目の前まで来ていた。しかしまたもやアクの手下のロボット軍団に阻まれ、事もあろうに過去へのゲートを破壊されてしまったのだった。

さすがのジャックも疲れ果てていた…。思わず「…もう闘えぬ…」などという言葉も口から出てきてしまう…。

とそこへ三人の僧が現われた。彼等が言うには「ワトーム山の頂上には真理がある」との事。それを聞き、過去へと帰れるチャンスだと思ったジャックは僧達についていき山の頂上を目指すのであった。

だがしかしこの山は果てしなく高かった。果たしてジャックは無事に頂上にたどり着けるのか?そして頂上にある物は…?


(解説)
今回の舞台は雪山。エベレストだかヒマラヤだかはわかりませんが、とにかく高い!そして寒い!真冬に見たくない話ナンバー1です(笑)。

そして今回の見所は、やはりジャックの山登りでしょうか?いくらなんでも「下駄」で山に登るのはどうかと思いますし、大体何の装備も無しに、あんな断崖絶壁に登ろうなんてえのもなあ…。

山登りの途中には当然様々な障害が待ち受けています。ゴートマン(山羊男)なんてのもその一つ。そう言えば「リピーとハーディー珍道中」でも、やはり高い山に登ろうとしたら山羊に邪魔された、なんてエピソードがあります。どうやら「高い山には山羊がいる」ってのは、向こうの共通認識みたいな物なのでしょうか?

いやしかし今までもジャックの「強さ」は十分に見ていたし、わかっていたはずなんですけど、今回特にジャックの「強さ」を再認識させられました。山から落ちながらの闘い!では刀を壁に刺してこらえるわ、顔面を岩壁におしつけられても傷一つつかないわ、垂直な壁面を下駄で滑り降りてくるわ…。ものすごい「頑丈」です。おそらくジャックは、パワーパフガールズの三人に勝てるでしょう(笑)。

…で今回のラスト、ちょっと油断して見ていると「あれ?これでいいの?」みたいな終わり方なんですよね。でも実はこのラストでいいんですよ。どういう事かと言いますと…この後、ネタばれになりそうなので、例によってフォントカラーを変更します。マウスで下の部分を選択して反転させて読んでください(笑)。

途中ジャックが山登りに疲れ果て「もう駄目だ」と絶望するシーンがありますよね?そこで例の三人の僧が「この程度の事であきらめてしまうのか」とジャックに喝を入れます。ところでこの話の冒頭でやはりジャックが「あきらめてしまう」シーンがあったのを覚えていますでしょうか?そうつまりこの三人の僧は、ジャックに対し「あきらめるな」というメッセージを伝えるために、ジャックを山に登らせたんですね!そしてジャックは自らの背負った物を思いだし、再び山の頂上を目指すわけです。そして山の頂上でジャックが得た「真理」、それはまさしく「あきらめなければ、いつか必ず道は開ける」という事に他なりません。そうなるとこの三人の僧の「正体」なのですが…、この山が見せた幻影なのか、はたまた自分の国の人達の想いが時を越えてジャックに届いた物なのか…?それは全て「謎」のままです。

ところでジャックがこの山をどうやって降りたかって「突っ込み」は無しよ(笑)。