サムライジャック全話ガイド11



第41話 「エピソード41」
(2006,5,5初放送)

(あらすじ)
長旅の末、近代的な大都会へとたどり着くジャック。だが街は荒れ、人影はまるで無い。とそこへ巨大な振動と共に、巨大なロボットが出現した!

巨大ロボットはジャックに攻撃を始める。ジャックは逃げ出すが、巨大ロボットの執拗な攻撃により意識を失う。そのジャックを助けたのは、影から見ていた小型のロボット達であった。

彼らの話では、あの巨大ロボ、モンドーボットはそもそも彼らが作った者。しかし手違いにより、住人を襲うようになってしまったというのだ。何か手伝える事は無いかと問うジャックに、彼らははるか昔に作られたジャイアンツロボの事を教える。そしてジャックがジャイアンツロボに近づくと、ジャックはロボに吸い込まれていったのだ!
(解説)
なんでもありの「サムライジャック」ですが、とうとう巨大ロボが登場!しかもジャックが操縦するんですから、驚きです。

しかしこのロボット、どうも勇者ライディーンに似ているような。もっともライディーン自体のデザインが、鎧武者をモデルにしてるらしいから、似ていて当然なのかも。その他にも、どこかで見たような見ないようなシーンが結構出てきます。まあ今更これくらいでは驚きませんけどね(笑)。

今回のロボ戦は、いつものジャックのスピーディーな戦いとは違って、重量感溢れる戦いです。それが見所でしょうか。

第42話 「エピソード42」
(2006,5,5初放送)

(あらすじ)
雨の降る中、ジャックはとある酒場へとたどり着く。暖を取るジャックであったが、そこへ「ザ・サムライ」と名乗る派手な男が現れた。

男はひとしきり腕を自慢すると、ジャックに絡んできた。仕方なくザ・サムライと決闘する事になったジャック。だがそこへアクの暗殺ロボット達が現れた…。
(解説)
今回は一見ギャグ話に見えて、でもしかし「真のサムライとは」というテーマを内包している、なかなか深い話なのであります。

ザ・サムライは見た目のインパクト充分。しかもかなりの「嫌な奴」。絶対友達にはしたくないタイプでしょう(笑)。でも実力はそこそこあるようで、だからこそ厄介なのですが。

一方のジャックは、あくまでも寡黙。二人は「静と動」なのですね。でも静のジャックだからこそ、一たび剣をふるった時のアクションが冴え渡るわけなのです。

第43話 「エピソード43」
(2006,5,5初放送)

(あらすじ)
雪山でアクと激突するジャック!…だがしかしアクは調子が悪いらしく、決着はつかぬままに引き上げてしまった。しかしジャックもアクも気付かなかったのだが、アクのエキスがジャックの体に入り込んでしまった!

そのせいで、なにやら調子のおかしいジャック。いつもより暴力的になり、なんだか悪人になってしまったかのようだ。そしてとうとう半身をアクに乗っ取られてしまった!

助けを求め、寺院へと向かうジャック。だがしかしジャックの肉体は、すでに悪に支配されてしまっていたのだった。
(解説)
♪正義と悪との青と赤〜…ってキカイダーじゃないですけど、今回のジャックは半身をアクに乗っ取られて大ピンチ!なのであります。

今回の見所は、なんと言ってもジャックとアクの内なる対立。もちろんジャックは紛れも無い「善」なのですが、長い旅路の果て、疲れてしまう事だってあります。そこをアクは突いてきたわけですから、偶然とは言え、なかなかに恐ろしい相手ですね。さすがのジャックも「無理でござる」と根を上げてしまうのも、無理はありません。

そして登場する、かつて出会った人々。そうジャックは一人で闘っているわけでは無いのです。ジャックを信じて、どこかで戦っている人がいる。それに気付いたジャックに怖い物はありません。

今回の話、テーマだけ見るとエピソード20に似ている部分があります。そういえばどちらも雪山が舞台として出てきますね。

第44話 「エピソード44」
(2006,5,31初放送)

(あらすじ)
人もなかなか訪れない北の大地。今そこに、サムライジャックを討ち取るため、五組の賞金稼ぎが集結しつつあった。チョチョンガ、ジェントルメン、アイアンドアム、ボリスらは自分だけがサムライジャックを討ち取れると信じているが、プリンセス・ミラの提案により、全員で一致団結してジャックを討ち取るべく、罠を張る事に。

そこへジャックが現れた。ジャックの運命やいかに…!
(解説)
今回の話は「サムライジャック」の中でも「異色作」に数えられるでしょう。なにしろジャックは終盤まで登場せず、しかも言葉も発しません。でもしかし、だからこそジャックの無敵の強さが際立つエピソードとなっています。

前半は、それぞれの賞金稼ぎ達が「自分ならこう討ち取る」と語るシーンがほとんど。これがそれぞれのキャラクターの個性にあわせたアニメーションで描かれており、見ている者を飽きさせない工夫がなされています。

そして中盤、正体を現したプリンセス・ミラと彼女を中心に罠を張る一同。プリンセス・ミラの身の上は悲しい物であり、彼女もまたアクの被害者なのであります。それゆえ視聴者はいつの間にかミラの方に感情移入をしてしまうでしょう。そう、今回は実はジャックは「悪役」なのです。

そしてクライマックスの決戦。これは本当に一瞬の出来事。その一瞬の間に、ジャックの無敵の強さが存分に描かれているのです。それまでがセリフ中心で話が進んでいただけに、ここのアクションはより強調されているのです。

いやもうとにかく無駄の無い構成。本当にシーズン4のジャックスタッフは、神懸っているとすら言える出来であります。