ピンキー&ブレイン全話ガイド3



第9話 「79日間世界一周」
(原題:Around The World In 80 Narfs)
 
(あらすじ)
ポンパス探検クラブの会長になった者は、皆イギリスの首相になっている。イギリスの首相になる事はすなわち世界を支配したも同然だ!・・・という理論の元に、ピンキーとブレインは79日間で世界を一周するという賭けに出る。もし賭けに勝てばポンパス探検クラブの会長に就任出来るのだ。

かくして二匹の世界一周旅行が始まった。だがその行く手には様々な困難が待ち受けているのであった・・・。


(解説)
今回は今更言うまでも無いと思うんですが、ジュール・ヴェルヌの「80日間世界一周」を元ネタとしています。こちらとかこちらを参照してください。有名な作品であります。

というわけで今回の見所は正に世界の国々の描写でありましょうか?「本当なのか?」と突っ込みたくなる事うけあい(笑)。くれぐれもこの話で世界の国について勉強しようという考えだけは起こさない方がいいでしょう・・・。

インドにてピンキーがアメリカ原住民の言葉を話すシーンがありますが、これはアメリカ原住民を指す「インディアン」という言葉が、もともと「インド人」という意味である事から出てきたギャグでしょうね。コロンブスはアメリカを発見した時に、そこがインドだと勘違いした事から起こった誤解によるものです。


(今日のお前も私と同じ考えか?)
インドでは牛が崇められているという事(これは本当)を知ったブレイン。ピンキーに同意を求めるのですが・・・。
「だと思うよ。でもねぇ・・・そんなバカな事・・・」
一体何を考えていたんでしょうか、ピンキーは??
(明日は何があるんだっけ?)
「ここには何ヶ国語で書いてあるんだ?世界征服を目指すってのは!」

第10話 「宇宙へ」
(原題:Fly)

(あらすじ)
ブレインは新しい計画のため、必死になってビルの39階以上の部屋や事務所などの物件を買いあさっていた。何故そんな事をするのかと言うと、北極の万年雪を溶かすと、ちょうど全てのビルの39階までが水没してしまうからだ。そしてブレインはその物件を売って大儲けしようと言うのだ。

物件も集まってきたので、計画は第二段階へ。万年雪を溶かすために、宇宙空間に浮かんでいるハッブル宇宙望遠鏡を使って太陽熱を収束させようと言うのだ。

ブレインとピンキーの二匹はあの手この手を尽くして、まんまとスペースシャトルに乗り込む事に成功。果たして二匹の計画は成功するのだろうか・・・?


(解説)
宇宙にまで行って、北極の氷を溶かして、それでいてやる事は部屋を売る事。その辺りのアンバランスさがこの「ピンキー&ブレイン」の最大の魅力の一つでしょうね。いやでもこの発想には笑ってしまうと同時に、感心させられてしまいます。

というわけで今回は宇宙へ行こうとする二匹の奮闘ぶりを楽しみましょう。そして不動産の伏線がちゃんと最後まで生きているのがまたポイント高い所ですね。

ちなみに「ハッブル宇宙望遠鏡」ってのは これです。それからラストに出てくる、ロシアの宇宙船に乗った犬はこれが元ネタだと思われます。


(明日は何があるんだっけ?)
「夜が明ければ明日は今日だ。世界征服を目指すんだよ!」

第11話 「よみがえれリンカーン」
(原題:Ambulatory Abe)

(あらすじ)
歴代のアメリカ大統領の中で、最もアメリカ国民に親しまれたのはエイブラハム・リンカーンだ。そこでブレインはリンカーン記念館のリンカーンの像を動かす事により、アメリカ国民の支持を獲得。世界征服を目指すのだった。

ブレインの作戦は見事にはまり、アメリカ国民はすっかりブレイン操るリンカーンを支持するのであった。このまま行けば世界征服も実現できる・・・!


(解説)
今回の話は、もちろん言うまでも無く リンカーン大統領が重要なキーポイントとなってきます。参考にしてください。

しかしいつも思うんですけど、この「ピンキー&ブレイン」に登場する人間って、どうしておバカさんばかりなんでしょうか(笑)?まあもちろんそこが一番笑えるポイントであり、だからこそ面白いんですが・・・。石造のリンカーンが動いている事に何の疑問も抱かないなんて(笑)!!

そしてこのオチ、毎度の事ながらヒネリが利いていますよね。


(明日は何があるんだっけ?)
「いつものは省略だ・・・。」
「ラ・マンチャのネズミ」
(原題:Mouse Of La Mancha)

(あらすじ)
♪・・・これから語るお話は〜16世紀のスペインを舞台にした、有名な話。主役の名前はドンキホーテ。お供にサンチョ・ピンキーを引き連れて、彼の冒険談を聞かせよう〜♪
(解説)
今回の話もまた有名な「ドンキホーテ」を元にしております。読んだことある人はいるかな?

また今回は全編通してミュージカル風になっております。それについてはブレイン役の緒方賢一さんがこちらのページにて裏話を語っておられます(2000年6月11日分)。結構大変だった様子がうかがえますね。

また今回後半部分で一部回想シーンがあるのですが、その中には日本では未放映のシーンなどが含まれていて、大変興味深いですね。


(今日のお前も私と同じ考えか?)
風車が止まると人間達が困ってしまうことに気づいたブレイン。ピンキーに同意を求めるのですが・・・。
「だと思うよ。でもソフィア・ローレンのミュージカルはちょっとね・・・。」
(明日は何があるんだっけ?)
「夜が明ければ明日は今日だ!世界征服を目指すのだ!」

第12話 「第三のネズミ」
(原題:The Third Mouse)

(あらすじ)
1946年ウィーン。ピンキーはブレインからの手紙を元に、彼を探しにこの街へとやって来た。

しかしそこではブレインは実験の最中に爆発に巻き込まれ、死んでしまっていたのだ!ブレインの墓へ行くピンキー。だがしかし何か怪しい。誰かが何かを隠しているようだ。

そんな中、ピンキーは警察へ呼び出されたりするのだったが、とうとうブレインを発見!跡を追いかけるのだった・・・!


(解説)
今回は全編がモノクロ映像。一体どうしちゃったの?とお思いのあなた!今回の話は映画「第三の男」のパロディなのであります。かのオーソン・ウェルズも出演しているこの映画、名作と名高いので機会があれば一度ご覧になるといいでしょう。講演会、下水道、闇に浮かび上がる顔、遊園地の観覧車など、全て登場してきます(笑)。

・・・だけどそれにしたって、この映画は1949年の作品。果たして見ている子供たちに理解できるのか?と思うんですが、それをやってしまうの辺りにスタッフのこだわりが感じられます。とかく「ピンブレ」は奥が深い・・・はたた。


(今日のお前も私と同じ考えか?)
下水道のバルブを一斉に開けばドナウ川が干上がる事に気付いたブレイン。ピンキーに同意を求めるのですが・・・
「だと思うよ。でもニワトリにストッキング?」
(明日は何があるんだっけ?)
「・・・自分で考えろ!」
「訪問/再会」
(原題:The Visit)

(あらすじ)
今日の世界征服計画は野ネズミの夜間視力能力を利用した作戦。野ネズミのDNAを解析して、自分たちにも夜間視力能力をつけ、全世界に停電を起こしている間に世界を征服しようと言うのだ。

そのために野ネズミを捕まえるブレイン。だが捕まえた野ネズミは実はブレインの両親だったのだ!

ブレインは両親と話をするために、両親にペンサンプリボックスを付ける。ようやく両親と会話できるようになったのだったが、彼の両親はこれまた口うるさいのであった・・・。


(解説)
まあ両親だの、親族だのってのはそんなもんでして、かのキリストも自分の親族がいる街では奇跡を発揮できなかった、という逸話さえ残っております(笑)。そんなわけで今回の見所はブレインの両親でありましょう。そしてやかましく思っているんだけど、そんな両親を慕っているブレインの心情も見逃すわけには参りませんね。
(明日は何があるんだっけ?)
「もしかして世界征服?」と聞くピンキーに対し・・・
「違うよ。両親が感謝祭のディナーに招待してくれたんだ。」