X-MENエボリューション全話ガイド1



第1話 「闘いのはじまり」
(原題:Strategy X)

(2002,12,3初放映)

(あらすじ)
ここベイヴィル高校では、今フットボールの試合が行われていた。熱狂する観客達。その隙をつくかのように、観客達の財布を盗む物がいた。それを目敏く見つけた、選手のダンカンはその犯人、トッドを締め上げる。

しかしそれを制する者がいた。スコットだ。ダンカンとスコットがもみあっている内に、スコットのサングラスが取れてしまう。すると!スコットの目から破壊光線が発射!プロパンガスに引火してしまったのだった!

騒ぎはなんとか治まった。事件に関わった者の記憶を消したエグゼビア教授はストームを連れて駅へと向かう。これから大事な客が来るのだ。ほどなく電車から降りてきた少年、カートはエグゼビア教授に迎えられる。しかしカートはどういうわけか、まるで体を隠すかのようにコートを着ているのであった。

翌朝、エグゼビア教授はスコットとジーンにカートを紹介する。彼もまた、スコット達同様ミュータントだった。そんなカートをスコット達は歓迎するのであった。

一方ベイヴィル高校では、校長の命を受けたトッドがスコットに接近。なんとかして秘密を探り出そうとしていた。そんな彼のミュータントパワーをセレブロが感知。教授はトッドも仲間にしたいと考えるのであった。

その夜、トッドが「恵まれし子らの学園」に潜入。教授が彼がX-MENにふさわしいかテストするべく、ストームと闘わせる事に。だがしかし、その闘いにふとしたはずみからカート(ナイトクローラー)が巻き込まれ、トッドと共にデンジャールームへテレポートしてしまう。

スコット、ジーンの助けもありなんとか助かる二人。そんなトッドに対し仲間に入るよう促す教授であったが、トッドはそれを拒否。逃げていく途中でウルヴァリンにも脅かされ、さんざんな目に。一方のカートは自分のせいでこんな事態になってしまったと責任を感じ、X-MENとしてやっていく自信を失う。しかしスコットの説得により、皆と一緒にX-MENとして闘っていく事を誓うのだった。

一方、校長はトッドが何も調べてこなかった事に対し激怒。校長の正体はミスティークであり、トッドを使いX-MEN達の事を調べようとしていたのだ。その時、謎の影(マグニートー)が現われ、ミスティークに指示を出す。

そう、闘いはまだ始まったばかりなのだ…。


(解説)
かくして「X-MENエボリューション」の第1話です。

シーズン1も最初の頃は、こうしてどんどんと仲間をお互いに仲間を増やしていく様子が描かれます。今回はカート(ナイトクローラー)とトッド(トード)。この二人には、それぞれ「青い肌」と「臭い体臭」という、外見的に嫌われる要素を持っているという共通点がありますが、そんな共通点がありながらも敵味方に別れて闘わなければいけない、というのがこの作品の魅力であると言えるでしょう。

ちなみに原作でのナイトクローラーは、もちろん高校生ではありません(笑)。能力等はこちらと大差ありませんが、どういうわけかウルヴァリンと仲がいいらしいようです。その姿から「エルフ」の愛称で呼ばれる事もしばしば。また責任感が高く、リーダーとしての素質もあるようです。母親が実はミスティークなのは、このシリーズでも後で語られますが、原作では父親が実はセイバートゥースだという噂が一時期あったそうで。でも確かにミスティークはセイバートゥースと夫婦だった事があるのですが、ナイトクローラーはその時の子供では無いので、安心してください(笑)。

さてナイトクローラーは映画版「2」に登場。開幕直後からの大活躍!CGを使用した彼のテレポートアクションは一見の価値ありですぞ!悪い奴に操られてとは言え、大統領の暗殺などという事件を引き起こしてしまう彼であります。

またトードの方ですが、こちらはやはりマグニートーの側についていました。ブロブとも付き合いがあったそうで。また原作では最初こそこちらのシリーズと同様に小柄な男だったのですが、途中から普通の背丈、普通の容姿を手に入れたそうです。

ところでスコットの恋敵のダンカンって、実はこの話から出ているんですね〜。最初見た時は全然気がつきませんでした。しかも当初からスコットがこんなにやきもち焼ちだったとは(笑)。

ところでストームとトードの闘いと言えば、やはり映画「X-MEN」を思い出さずにはいられません。映画でトードを演じたのは、「スターウォーズ エピソード1」で、悪役ダース・モールを演じられた役者さん。それを意識したシーンも映画版にはあったっけか(笑)。

今回は第1話という事もあり、特にウルヴァリンは顔見せ程度の活躍しかしていません。それでも彼が高校生になっていないのは、やはり彼のキャラクターの人気の高さを証明するものでしょう。


(今日のツッコミX)
…ところでスコットのカートへの説得なんですが…、自分にはカートがブラックバードに乗りたいがためにチームに残ったように見えるんですが…。いいのか?そういう事で(笑)??

第2話 「新たな才能」
(原題:The X Impulse)

(2002,12,5初放映)

(あらすじ)
少女キティは眠っていた。その夢の中で彼女は空を飛んでいた。しかし、飛行は突如として落下に変わり、彼女の眠りは覚まされてしまった。そして目が覚めた彼女は、自分に起こった奇妙な異変について気付くのだった。そう、彼女はベッドも床も突き抜けて、下の階へと「落下」していたのだった…。

キティのミュータントパワーをセレブロがキャッチ。早速彼女の元へと向かう、教授とジーンであった。だがしかし彼女の両親は頑なな態度で、彼女に起こった異変を認めようとはしなかった。

その頃学校で、キティはクラスメートのいじめに遭い、ロッカーの中に閉じ込められてしまった。しかし彼女はまたしても無意識の内に能力を使い、ロッカーの壁を突き抜け外へ出てくる。たまたまその現場に居合わせたランスは、彼女の出現を喜んだ。何故なら、彼もまたキティ同様の能力を持っていたからだ。しかしキティは、まだ自分の能力に戸惑いを感じ、その場を逃げるように立ち去ってしまう。

自分の能力を受け入れられないキティにとっては、自分の能力は「呪い」としか受け取れないのだ。ジーンの「それは才能だ」という説得も彼女には届かない。一方、ランスも執拗にキティを説得する。そしてキティが選んだのは…ランスだった。

キティの能力を使い、事務室に忍び込むランス。そこで今度の試験の結果を盗もうというのだ。しかしキティは、確かに自分の能力は受け入れられないが、だからと言って悪事を働くつもりは無かったのだ。自分の過ちに気付くキティ。そこへジーンとキティの両親も駆けつける。ランスはキティを連れて逃げようとするが、ジーンの「彼と一緒に行くと、あなたの能力は呪いになる」との説得や、両親が自分の能力を受け入れてくれた事により、ランスと決別する道を選ぶ。

怒ったランスは能力で学校を崩してしまう。しかしキティは、自らの能力で両親、ジーンと共に脱出。エグゼビア教授の元でその能力を活かす道を選ぶのであった。

しかしその頃、ランスにもスカウトが迫っていた。そうミスティークであった…。


(解説)
というわけで、キティ(シャドウキャット)とランス(アバランチ)の登場であります。

ちなみにそれぞれ原作ではどうだったかと言いますと…、まずはシャドウキャットでありますが、X-MENに最年少(13才)で加入だそうで。それもコロッサス(「エボリューション」には後で登場)に一目惚れしたためだそうで、やはりまだまだ「子供」って印象が強いですね。まあ、原作は平均年齢が高いですからな。その後、コロッサスとの付き合いも続いたようで。

ちなみに映画版「X-MEN」にもちょこっとだけ出演していたようですよ。さらに「2」では出番はまたちょこっとしか無いのですが、ストーリーに関わる重要な役割を演じてくれました。それが何かは・・・自分の目で確認してください。

一方のアバランチですが、原作でも能力はまあ一緒なのですが、一番の違いは悪魔と契約して不死の肉体を持っているという事でしょうかね?

そういうわけで、今回はキティとランスの二人を軸として物語が進みます。どちらも同じミュータントとして、特殊な才能を持っているという事では同じなのですが、目指す物が違うため、違った道を歩いてしまっているわけです。ある意味、この作品のテーマを如実に現わしている二人ですよねえ。でも何故かこの二人、後のエピソードでは仲良くなってしまったりしているんですよね〜?まあある意味似たもの同士なのですかね?お互いが始めて出会った仲間同士ですしねえ?

この二人に隠れていまいち目立ちませんが、今回はウルヴァリンとセイバートゥースの闘いもあり。二人の因縁を予感させますね。サイクロップスとナイトクローラーは役に立ってませんでしたけどね(笑)。


(今日のツッコミX)
ところでこのラスト、これがいわゆる「学級崩壊」ってやつでしょうか(笑)??

第3話 「ローグの悲劇」
(原題:Rogue Recruit)

(2002,12,10初放映)

(あらすじ)
少女ローグはダンスパーティーに来ていた。ぼんやりと景色を眺めている彼女をコーディーという少年が誘い、一緒にダンスをする事に。しかしふとしたはずみから、ローグとコーディーの肌がふれあってしまった。実はローグは肌が触れた相手の記憶、身体能力を吸い取ってしまうパワーの持ち主であった。そのせいで、ローグにはコーディーの記憶が混ざってしまい、混乱しその場を逃げ出してしまう。

ローグのミュータントパワーをセレブロがキャッチ。早速ローグの保護に向かうX-MENの面々。しかし時を同じくしてミスティークもローグの元へとやってきた。実はミスティークは以前からローグに目をつけ、仲間のアイリーンに見張らせていたのだった。

その頃ローグは混乱の中、コーディーの家へとやってきてしまう。一方ローグの才能を買っているミスティークは、X-MEN達にローグを渡さないために、一計を案じる。彼女はウルヴァリンやストームに姿を変えると、ローグを襲ったのだった!

そこへやってきた本物のウルヴァリン、ナイトクローラー、シャドウキャット。ナイトクローラーがローグの説得を試みるも、ローグにパワーを吸い取られてしまう。

ナイトクローラーのパワーを得、テレポートを繰り返すローグ。ようやく自分の能力に気付き始めるのだった。そこへやってきたジーン。ジーンは彼女を安心させようとするのであったが、一緒にいたストームを見た彼女は逃げ出してしまう。

怯えるローグに対し、ミスティークの魔の手が迫る。ミスティークはサイクロップス、ジーンに姿を変えると、またもやローグを襲った。混乱が激しくなるローグはストームのパワーをも吸い取ってしまい、暴走してしまう。そしてローグは姿を消してしまった。

それからしばらくして、ベイヴィル高校に転入生の姿があった。そうローグである。ローグはX-MEN達の記憶を消され、ミスティークの元へとやって来たのだった…。


(解説)
てなわけで、X-MENの中でも高い人気を誇るローグの登場であります。それにしても顔色の悪さが気になりますなあ(笑)。

原作のローグですが、やはりローグと言えばガンビット(「エボリューション」では後で登場)との恋愛模様が一番のポイントでしょうな!お互いに惹かれあっていながらも、その能力のせいでキスはおろか、手を握る事も出来ないローグ。二人は世界破滅の際に、ようやくキスする事が出来たのですが、結局世界は元に戻り、ローグはガンビットの秘密の記憶を知ってしまう事になるわけです(その記憶がなにかってのは、ここでは秘密ね(笑))。それが原因でガンビットと喧嘩するは、あげくの果てにマグニートーと仲良くなってしまうは…。まあこの辺りの人間関係の複雑さがアメコミの面白さでもあるのですがね。

さらにローグは映画版「X-MEN」にも登場。その人気の高さがうかがいしれます。アンナ・パキンが非常に可愛いローグを見せてくれましたし、ストーリーの鍵を握る、重要な役どころでしたっけ。

もちろん映画「2」にも登場。今度はアイスマンとのラブストーリーを見せてくれました。ただ活躍が少なかったのが残念?

またローグはカプコンの「X-MEN VS ストリートファイター」にも登場。原作通り、相手の能力を吸い取るという技を披露してくれました。ダルシムのヨガファイヤーに至っては、本人より性能が良かったからな〜…。

そういうわけで、今回はやはりローグのうろたえっぷりが見所でしょうか?もちろんカートもキティも、自分の能力に対しては最初は戸惑いを持っていたのですけど、ローグの場合は「他人の記憶」が入ってきてしまうわけですから、その混乱たるや想像を絶するものでしょう。

そしてその能力をミスティークが高く評価しているというのもポイント。 ちなみに原作では、ミスティークはローグの育ての母親という事になっています。そういえば、今回もそれを匂わすようなセリフがありましたっけ。

また今回登場する、ローグの育ての親のサングラスをかけた女性ですが、おそらく彼女は原作におけるミスティークの親友の「デスティニー」というミュータントだと思われます。盲目なのですが未来予知の能力を持っているそうなので、その辺りで同じキャラクターと判別出来ます。

ミスティークの策略とは言え、ブラザーフッド側についてしまったローグ。その彼女がいかにしてX-MENの味方になるのか?それがシーズン1の前半の最大の見所と言ってしまってもいいでしょう。


(今日のツッコミX)
キティが能力を吸われてしまったカートを気づかうシーン、これだけ見ると、キティはカートに気があるのかと思うんですけど、そうではない。いるよな〜こういう紛らわしい女って(笑)。

第4話 「交錯する思い」
(原題:Mutant Crush)

(2002,12,12初放映)

(あらすじ)
少年、フレッド・デュークス、彼もまたミュータントであった。彼は誰よりも力強いパワーに溢れていて、その力を見世物として使っていた。しかし他人の笑われ者となるのを嫌がった彼は、ミスティークにスカウトされベイヴィル高校へと入学する。

入学早々にふとしたはずみで問題を起こすフレッド。しかしそんな彼に対し、ジーンは優しく諭すように接するのであった。

その頃、スコットは授業の一環として、ローグと組んでお芝居をやる事に。しかし前回の事もありギクシャクする二人。

一方フレッドはジーンの事が好きになっていた。もちろんジーンにはその気はまるでないのだったが、迫るフレッドによってとうとうジーンはさらわれてしまう。

ローグと芝居の稽古をやるスコット。そんな中、ローグも徐々に心を開き始めるのだった。とそこへジーンさらわれるの知らせが!ローグを置いてジーンの元へと駆けつけるスコット。

ジーンは鉄工所に監禁されていた。それを突き止めたウルヴァリンとブロブ(フレッド)の激突!サイクロップスも駆けつけるが、その圧倒的パワーの前に一歩及ばない。ブロブは勝ち誇るが、ジーンの抵抗に会い、とうとうジーンに対しても怒りをあらわにする!

そのピンチを救ったのは、なんとローグであった!サイクロップスの能力のビームでブロブと闘うローグ。そしてとうとうブロブを打ちのめすのだった。

しかしローグは仲間にはならなかった。まだわだかまりがあるのだ。だがしかし、確実に心を開き始めているのをX-MENの全員は感じるのであった…。


(解説)
つー事でブロブ大暴れ!ですな。

ブロブは原作でもマグニートーの側についていたりと、まさに悪役街道まっしぐら!てな感じのキャラだったようです。

結局ブロブは「他者との関わり方、接し方」を知らないキャラクターと言えるでしょう。他人に笑われただけで怒って暴れまくったり、自分に親切にしてくれただけのジーンを好きになってしまうあたりは、単純以外の何者でもない。しかも無理矢理自分の事を好きにさせようとして、さらって監禁してしまうなんて、ストーカーよばわりされても仕方無いですな。もっともブロブの場合は、ある意味「悪意がない」のですが、こういう場合「悪意がない」から逆に厄介なのですよね。

ところで「他者との関わり方、接し方」を知らないと言えば、実はもう一人ローグもそうだったりするんですよね。ローグの場合は彼女の能力のせいもあり、他人にどう接していいかわからない。本当はスコット達と仲良くなりたいのに、その方法を知らないわけです。そういった意味では、ローグとブロブは同じであると言えるでしょう。

だがしかし両者を分けるのは結局「行動」なわけです。好きになりたいジーンを無理矢理監禁するブロブと、好きになりたいスコットを助けようとしたローグでは全然違うわけですね。そしてその差が、後々ローグがX-MENに入る事につながってくるわけですね。

その両者の違いが、今回の話の見所と言えるでしょう。でも誤解されるような行動をしたジーンも悪いような…。まったく良くいるんだよなあ、こういう紛らわしい女って…(笑)。


(今日のツッコミX)
中盤、ジーンの台詞で…「やめて!フレッド!」というのがありますが、そう言えば「おくびょうなカーレッジくん」でそういうタイトルがあったような…(笑)??

もういっちょつっこんでいいですか?ジーンがさらわれたと知った後、追いかける時のスコットとカートの台詞

スコット「ワープ5で頼む」
カート「了解、艦長!」

おまえら、二人そろってトレッキアン(「スタートレック」マニア)かい(笑)!!しかもこの非常時にまで…(爆笑)!!