X-MENエボリューション全話ガイド4



第13話 「小惑星M 後編」
(原題:The Cauldron - Part 2)

(2003,1,23初放送)

(あらすじ)
スコットがマグニートーの側についた!エグゼビア教授はショックを隠せなかった。しかしエグゼビアも囚われの身となり、さらに捕まっているジーンやストーム、ローグを見たスコットはさすがにマグニートーに対し不審感をつのらせるのだったが、弟であるアレックスの説得により、しばらく様子を見ることにした。

その頃、取り残されたカート、キティ、エバンらはトードを連れ学園へ戻る。さらにそこでミスティーク、ウルヴァリンらと合流し小惑星Mへと乗り込もうとするのだった。

マグニートーはスコット達に「遺伝子強化装置」を見せる。サイトラック原石を使ったこの機械に入れば、スコットはバイザー無しでも過ごせ、アレックスは手の痛みから解放されるというのだ。悩みながらもスコットはアレックスと一緒に装置に入る。だがしかしそれはマグニートーの罠だった!

スコット達は確かに進化した。だがそれと引き替えに心まで変化してしまったのだった!そこへウルヴァリン達のXMベロシティーが到着!ミュータント同士の大バトルとなる!

闘いが繰り広げられ、小惑星Mは崩壊を始めた。その中、ミスティークとマグニートーが争いながら装置の中へと入ってしまう。闘いを中止して皆がジェットへと避難するなか、変り果てたスコットをジーンは見限るのであった。そしてスコットはようやく自分のやった事が誤りであった事に気付くのであった。

本格的に崩れ始める小惑星M。だがしかしこのピンチを救ったのはスコットとアレックスであった。二人は力を合わせると小惑星Mを跡形もなく吹き飛ばした。そしてスコットは教授に自分の犯した過ちについて許しを乞い、教授もそれを許すのであった。

しかし崩壊した小惑星Mから二つの球体が飛び去っていた。そう闘いはまだ終わってはいないのだ…。


(解説)
てなわけでシーズン1の最終回であります。今回の見所はやはりスコットの心の揺らぎでしょうか?マグニートーの策略のせいとは言え、仲間を裏切ってしまったスコット。もちろん彼には弟と一緒にいてやりたい、という気持ちがあったのですが…。そんな弟思いのスコットの気持ちがなんとも言えませんね。

そして小惑星Mを舞台に繰り広げられる、ミュータント同士の壮絶なバトル!しかもそれぞれ因縁深い相手を選んでくれるのが、またなんとも言えませんね。

さてさて今回はスコットの弟、アレックスの原作について。アレックスの原作でのコードネームは、今回もちょこっと出てましたが「ハボック」です。もちろん原作でもスコットの弟です。だがしかし「サイクロップスの弟」という血統の良さからか、やはりかなり複雑な人生を歩んでいるようで…(笑)。色々とあったあげくに異次元へと飛ばされて、その世界でも壮絶な闘いを繰り広げているようでして…。はあややこしいっす。


(今日のツッコミX)
なんといっても「遺伝子強化装置」に入った後のスコット!でしょう(笑)。…白髪にマッチョ…。しかも顔まで老けているし〜(爆笑)。

第14話 「ミュータント宣言」
(原題:Growing Pains)

(2003,1,28初放送)

(あらすじ)
ジーンの所属するサッカーチームが決勝進出を決めた!喜びにわくスコット達。さっそくジーンを祝福しようとするが、ダンカンに先を越されてしまい、嫉妬するスコット。

その帰り道、警察に追われていた車が引き起こした事故から人命を救出すべく、「人前で能力は使わない」という戒めを破り、救助活動にあたるスコット達。しかしその様子はテレビにより撮影されていて、その事でスコット達はエグゼビア教授から注意を促されるのであった。

さて新学期がスタート。エグゼビア学園にも新入生が入り、さらにベイヴィル高校でもミスティークに代わり、新しい校長が就任してきた。その就任の集会で、ジーンとダンカンの仲のいい所を見せつけられるスコット。面白くないのはスコットだけではなかった。ランスを始めとするブラザーフッド達。一方ローグはミスティという転校生と知り合うのだった。

その夜、サッカーチームの決勝進出を祝うセレモニーの会場。アバランチ、トード、ブロブ、クイックシルバーらは大観衆の前で自分達がミュータントである事を明かす。それだけではなく、X-MEN達の正体も明かしてしまったのだ!そして能力を使い、会場を大混乱に陥れるブラザーフッド達。それを阻止するべく立ち上がったX-MEN!

X-MENとブラザーフッドの闘いがようやく治まったものの、彼等がミュータントであるという秘密は明かされてしまった…。だがしかしエグゼビア教授が能力を使い、人々の心の中から、その記憶を消すのだった。テレビ放映も直前に磁力の影響により放送されなかったという。

だがしかしその磁力こそが、マグニートーが生きているという何よりの証拠であるし、そして新任のケリー校長の記憶は完全には消えていなかったのだった…。


(解説)
シーズン2のスタートであります。今回はまあ見ていただければわかるんですが、「人間に対しミュータントである事を明かす」事がどういう事になるのか?という事がテーマになっています。そしてこのテーマがシーズン2全体を貫いたテーマにもなっているのです。

残念な事ですが、人間には自分達と違ったものを排除しようとする習性があります。もちろんこれは生物として、ある意味当然の本能なので仕方ない事でもあるのですが、やはり時として悲しい結果になってしまう事があります。例えば今回のケリー校長ですが、彼は演説の時には「自分だけにしかない能力を活かして…」と発言しておきながら、いざ「自分だけにしかない能力を活かしている」現場に遭遇すると、やはり恐怖におびえてしまうわけであります。これは人間の悲しい宿命といってもいいのかもしれません…。

そういった意味では今回のタイトルが「ミュータント宣言」だというのは、かなり意味が深い物なのだと考えてしまっていいでしょうね。

さてさて今回からエグゼビア学園に新入生が大量に入学してきますが、彼等についてはまた順番に解説していくとしましょうか…というより、キャラが立ってないぞ、お前ら(笑)!!自己紹介ぐらいしてくれ!!!

ちなみに今回出てくるケリー校長ですが、彼はおそらく原作コミックにも出てくる「ケリー上院議員」がその元ネタではないかなあ?と思います。やはり反ミュータントと高らかに訴える人でした。

またケリー上院議員は映画「1」にも登場。やはり反ミュータント派の政治家でしたが、マグニートーの策略により、自らもミュータントになってしまいました。

そして「2」にも登場。でも「2」の彼は実は・・・?


(今日のツッコミX)
ジーンってサッカーチームに入っていたんですか…。やはりコーチは赤いジャージにサッカーボールを持っていて…(爆笑)。

第15話 「あふれ出るパワー」
(原題:Power Surge)

(2003,1,30初放送)

(あらすじ)
ジーンが所属する女子サッカーチームが優勝した!そしてMVPはジーンの頭上に輝いた。全校生徒の前でトロフィーを受け取るジーン。しかし突如その時、ジーンのテレパシーが暴走を始め、全校生徒の心の声が聞こえてきてしまい、ジーンは混乱してしまう。

なんとかその場は事なきを得たジーン。しかしスコットはそんなジーンが心配である。ジーンはスコットを心配させまいと、今夜のダンカンのパーティーについて話すが、実はスコットは招待されていなかったのだった…。

ダンカンのパーティーへ乗り込むスコット。すでにジーン、ローグとミスティが来ていたが、ローグはスコットを見つけるとパーティーを後にするのだった。

パーティーは一転してジーンを巡るスコットとダンカンの決闘の場になってしまう。そんな二人を見て、呆れそして怒るジーン。その時、またもやジーンのテレパシーが暴走を始め、その勢いでスコットをプールへ落としてしまう。

半ば喧嘩状態で学園へと戻ってくるスコットとジーン。しかし学園にはローグがミスティを連れてきていた。友達を呼ぶのは構わないが、事前に断わりを入れるようにとローグを諭すエグゼビア。しかしそんな教授のローグは心の中で反発するのだった。ローグはジーンがうらやましくて仕方なかったのだ。

ジーンの異変に気付き力になろうとする教授。しかしジーンは自分でなんとかできるとその提案を断わるのだった。しかし翌日の陸上選考テストの会場で、とうとうジーンのテレキネシスが暴走を始めるのだった!

学園へジーンを連れて帰ってくるスコット達。しかしジーンの能力は収まるどころが、ますます暴走を強め、周囲の物を巻き込み始めるのだった。そしてジーンを救うべく、X-MEN出動!ローグがジーンのパワーを吸収する事によりパワーをセーブ。能力の暴走は収まったのだった。

ジーンの救出に協力してくれたローグに感謝するスコット。そしてまた彼はジーンをも気づかうのだった。そんなスコットにジーンは感謝と信頼の意思を表わすのであった…。


(解説)
ジーン、大暴走!であります。原作を知っている人は「ついにジーンがフェニックス化するか?」と思うのですが、残念ながらそうはなりませんでしたね(笑)。

今回はスコットとダンカンの決闘など色々とあるんですが、一番の見所は実はローグなんではないかなあ、と思います。X-MEN に入ったローグですが、皆と打ち解け合うのはまだまだ難しそう。特にスコットへの想いを告げられないまま(まあジーンという強力なライバルもいるわけですが)。そんなローグがジーン救出に力を傾けたのは、やはりスコットへの想いがあるからなのでは?と思ってしまいます。

それから今回マッコイ先生が初登場。彼はどうやらスコット達の秘密を知っている様子。実は彼は…それは後のお楽しみ(笑)。しかし科学と体育をかけもつ先生ってのもすごいよなあ…?


(今日のツッコミX)
え〜と、ランスとキティ、

お前ら、いつの間にそんな仲良くなった??

もしかして前回ランスがキティを助けたから?そうなのか〜?そもそもキティはカートの事が好きじゃなかったんか?だってカートがローグに能力吸われて気絶した時に、すっごい心配してたじゃん?う〜むむむ…。全く複雑ですわい。

第16話 「笑顔の裏側」
(原題:Badda Bing)

(2002,2,4初放送)

(あらすじ)
訓練の時間。タバサ(ブンブン)とナイトクローラーがちょっとふざけたせいで、ナイトクローラーが危険な目に遭ってしまい、訓練は失敗する。そんな二人にエグゼビアは能力の使用禁止と放課後の外出禁止の罰を与える。だがしかしタバサはそんな言いつけを守らずに、学校でも能力を使いまくる。

そんな時、タバサの父親のスミスがタバサに面会にやってきた。しかしタバサは父親に会いたくない様子。なにやら事情がありそうだが…。

エグゼビア学園に押しかけ、タバサに会わせるよう懇願するスミス。しかしタバサと父親の面会は母親によって禁じられているのだ。会わせないと、この学園の秘密をばらす、と脅すスミス。そこへタバサが帰ってきた。

どうやらスミスは今までに、タバサの能力を使ってあれこれと悪い事をしてきたのだ。そしてタバサは、もう二度と能力をそんな事には使いたくないのだった。だがスミスの必死の説得と、母親も困っているという事を聞いたためにしぶしぶ協力する事に。ターゲットはベイヴィル学園で今夜行われるチャリティカーニバルの売り上げだ!

その夜タバサはカートと一緒に、外出禁止の罰を破りカーニバルへ。二人はカーニバルを楽しむが、父親を見つけた彼女は父親に協力をする事に…。

タバサの能力により金庫は開けられ、中の金はスミスの手に。しかしそれを横取りする物がいた。アバランチ達、ブラザーフッドだ!そこへさらにサイクロップス達もやってきてバトルが始まる。

バトルの最中、スミスは金を持って逃げるが、足元が崩れ穴に落ちそうになる。タバサはそんな父親に手を伸ばして助けようとするが、スミスは彼女ではなく金を選んだのだった…。そこへ警察が来て、二人は捕まってしまうのだった。

一人釈放されたタバサであったが、エグゼビア学園を出ていく事に決めた。ここの暮らしに馴染めないのだと言う。そして彼女は荷物をまとめ、ブラザーフッドの住処へと赴くのであった。

その頃、カートは寂しげに夜空を見つめていた。タバサがまた戻ってくる事を信じて…。


(解説)
目立たない二期生の中で、珍しく主役話があるタバサです。なんといいますか、かなりブっ飛んだ性格で、わがままで、周囲を自分のペースで振り回すのですが、それでいて何故か逆らえず、むしろ魅力さえ感じてしまうという、ちょっと変わったタイプのキャラクターです。あれですね、いわゆる「小悪魔」ってやつですね。マージョ様とかドロンジョ様みたいなもんですわ(笑)。その魅力にカートはおろか、ブラザーフッドの面々も誰も逆らえないあたりが、なんとも言えない面白さとなっています。

ただ彼女のその自由奔放な性格は、おそらく今までの生活にあるのではないでしょうか?本編でも語られていますが、父親によってその能力を犯罪まがいに使わされていた彼女には、おそらく今まで「自由」という物がなかったのではないでしょうか?そして父親と母親が離婚し、エグゼビア学園にやってきて、そこで始めて「自由」という物に触れた。もちろん周囲には、自分と同様の能力を持っている仲間もいっぱいいたわけです。おそらく彼女の「小悪魔」的行動の裏側には、そうした「自由」に触れた事への「喜び」があったのではないでしょうか?そう、彼女は毎日の生活を純粋に楽しんでいたのでしょう。

でもだからこそ、これ以上大事な仲間には迷惑がかけられないので、自分からエグゼビア学園を出ていったのだと思います。それが証拠に、彼女はこの後もX-MENのメンバーと度々接触をしていますしね。

え〜と…、原作でのブンブン(タバサ)なんですけど、最初いっくら調べてもわからなかったんですよ!こりゃあ駄目かな〜と半ばあきらめていたのですが、ついに!ようやく見つける事が出来ました!そうしたらあんた!彼女は今では「ブンブン」ではなく「メルトダウン」と名乗っているそうで。道理で見つからないわけだ…。ちなみに名前を変わったのには、セイバートゥースが絡んでいるそうな。それで原作でも、エボリューション同様に歯にぶっとんだ性格だったみたいですな(笑)。


(今日のツッコミX)
えっとカートなんですけど、

お前、キティの事が好きじゃなかったんかい?

だって今までのエピソードを見ていると、カートはキティにしょっちゅうちょっかいを出していたしね〜?てっきり好きなもんだとばかり思っていたのですが…?まあキティはキティでランスとくっつきそうだしね〜。全く複雑ですわい(笑)。