X-MENエボリューション全話ガイド3



第9話 「適者生存」
(原題:Survival of the Fittest)

(2003,1,9初放送)

(あらすじ)
ここ最高警備刑務所には一人のミュータントが捕えられていた。彼の名はケイン・マルコ。その圧倒的パワーゆえに細胞麻酔保存液によって眠らされていたのだ。それに目をつけたミスティークは彼を起こし、セレブロを盗むよう取り引きする。かくして制止不可能な超パワーのミュータント、ジャガーノートが蘇ってしまった…!

その頃、スコット達X-MENとブラザーフッドの面々はサバイバルキャンプにやってきていた。しかしスコットがキャンプのリーダーに選ばれた事を面白く思わないランス達により、レースに邪魔が入り、使わないと決めていた超能力を使ってしまうスコット。

スコット達とランス達は決着をつけるために、山頂にある旗を取りにいくレースをする事に。しかも超能力は使わないというルールだ。レースは始まるが、スコットはやたらと勝利にこだわっている。

その頃、エグゼビアはジャガーノートの接近を察知。実はジャガーノートはエグゼビアの義理の兄だったのだ。ストームは濃霧を発生させ、ジャガーノートの被害が広がらないようにし、ウルヴァリンはジャガーノートの来襲に備えるのだった。

レースもいよいよゴール間近になってきた。勝利をあせるスコットはカートに超能力を使うよう命令。しかしジーンはそんなスコットに対し注意をするのだった。その時、突然地面が揺れ始めた!近道をしようと鉱山後に入ったランス達がくずれた岩のせいで閉じ込められてしまったのだ!

ランス達を助けるスコット達。あと少しで勝負がつく!と思われたその時、ストームが彼等を迎えに来た。エグゼビアとミスティークがジャガーノートに襲われているのだ!

間一髪!ジャガーノートを制止に入るX-MENとブラザーフッド達。ジャガーノートの弱点がヘルメットである事を知ると、協力してヘルメットを取りにかかる。そして協力の末にジャガーノートのヘルメットは取られ、エグゼビアの精神波によりジャガーノートは倒れるのだった。

再び刑務所に入るジャガーノート。スコットは今回の事により、いつかブラザーフッドの面々とも和解できるのではないだろうかと希望を持つのだった。


(解説)
今回の見所はなんといっても、X-MENとブラザーフッドの共闘でしょう。普段は敵同士だけど共通の敵を前にしては、共に力を合わせて闘う。実に「X-MEN」らしいと言えますし、燃えるシチュエーションである事は間違いないでしょう。そもそもは同じミュータント同士なわけですから、敵味方に別れて闘うなんて事は哀しい事であります。

さて今回登場のミュータント、ジャガーノートですけど、本編中でも触れられていますが、エグゼビア教授の義理の兄になります。そのせいかどうかは判りませんが、弟であるエグゼビアを極度に憎んでいます。そして人工的に引き出されたというその能力は、超パワーと頑丈な体。まさに誰にも止められません。

原作版でもやはりエグゼビアの義理の兄だという設定は同じなのですが、違う点をあげるとすれば、「人工的に力を引き出された」のではなく「魔法の石に触れる事により」ミュータント能力を得た、という事でしょうか?まあとにかく間違いなく「最強」の部類に入るミュータントの一人でしょう。

さて彼の活躍と言えば、やはりカプコンから出された格闘ゲームのシリーズを忘れてはいけないでしょう。最初の「X-MEN」では中ボスとして登場。ひたすらに突撃してくるパワーキャラというのは、かなりの恐怖があります。その次の「MARVEL SUPER HEROS」からプレイヤーキャラとして使用可能になりました。何を隠そう、私は彼を二番目に愛用していたのですよ(ちなみに一番はオメガレッド)。その人体の常識を無視したデザインとパワーキャラというわかりやすさが魅力だったと思います。


(今日のツッコミX)
スコットなんですけどね、彼はなんであんなに「ムキ」になるんでしょうか(笑)?というか、良く彼にリーダーが勤まりますよね?キャラページにも書きましたが、彼って「リーダー」というより「学級委員」と言った方がしっくり来るんですよね…(笑)。

第10話 「母の記憶」
(原題:Shadowed Past)

(2003,1,14初放送)

(あらすじ)
ある夜ローグは夢を見た。悪夢であった。どこか知らない場所にある大きな城。そこで一人の女性が赤ん坊を抱えて逃げているのであった。だがしかし女性は赤ん坊を川へと落としてしまったのであった。

夢から覚めると皆が心配そうに見ていた。とローグは何故かその赤ん坊がカートではないかと言い出す。だがしかし何故ローグがそんな夢を見るのだろうか?エグゼビア教授はローグの心の中に入って調べてみる。

実はローグの見た夢は、以前ローグが吸い取ったミスティークの記憶によるものだった!そうカートは実はミスティークの息子であったのだ。その事をミスティークに問いただしにいくエグゼビア。しかしミスティークは何も知らないような振る舞いをする。しかしミスティークの心を読み、その城の場所を突き止めた教授はウルヴァリンに調査を依頼する。

一方ミスティークはピエトロを使い、カートに手紙を届けさせる。カートと会うつもりなのだ。しかしその情報を何者かに流すピエトロ。謎の影はミスティークとカートが会うのを邪魔するよう指示するのであった。

ウルヴァリンは謎の城に到着。警備システムをくぐりぬけ、実験室までたどりつくが、そこはすでに始末された後。さらに爆弾が仕掛けられていて、城は跡形もなく吹っ飛んでしまった。どうやら今まで誰かがいたようである…。

その頃、手紙に書いてあった場所へと来るカート。そこにはミスティークが待っていた。しかしそこへブラザーフッドが現われ、カートを襲い始める。ミスティークは止めるように言うのだったが、もっと上からの命令との事で、連中は攻撃を止めようとはしなかった。

そこへX-MEN達が登場!ブラザーフッドとのバトルが始まる。難無く勝利するX-MEN達。さらにミスティークもつかまえようとするのだったが、後一歩の所で逃げられてしまった。

真実をウルヴァリンとスコット、ジーンに話す教授。さらにあの実験室ではどうやら遺伝子実験が行われていたとの事。教授は真実をカートに話さない方がいいと言うのだった…。

その頃、ローグはカートをなぐさめていた。だがミスティークの記憶を持ち、真実を知るローグはカートを思い、やはり肝心な部分は告げないのであった…。


(解説)
カートの秘密、であります。というわけで、カートはミスティークの息子なんですね、これが。そう言えば肌が青い所なんかそっくり(?)です。だが悲しい事に今は敵味方に別れてしまっております。たとえ親子であろうが、元恋人だろうがなんだろうが、敵味方に別れて闘わざるを得ない、そこに生まれる悲劇がまさに「X-MEN」という作品の最大の魅力ではないでしょうか?

そんなわけで、自分の真実を知ろうとするカートと、そしてミスティークの記憶を吸い取ってしまったがために、真実を知っていながら、カートに告げられないローグの二人が今回の見所でしょう。そして普段は厳しい性格のミスティークが時折見せる息子を気づかう表情…などなどです。

さてさてミスティークですが、原作では結構色々なキャラと関わりがあるようです。まずカートの母親というのはこちらも同じなのですが、原作ではミュータント狩りに会い、それから逃げる途中にカートを川へ投げ捨てた、という事になっています。ちょっとこちらとは違いますね。

それからセイバートゥースと夫婦だった事もあるそうで。ただこの時の息子がカートというわけではないようですが、ここから「カートの父親=セイバートゥース」説が出てきたのではないでしょうかね?

また彼女はローグの育ての親だった事もあるようです。まあなんにせよ、古くからいるキャラのようで、それだけ色々あるって事です(笑)。

またそれだけではなく、彼女は映画版にも出演してました。「エボリューション」とかではちょっと「オバサン」の雰囲気を出しているのですが(失礼!)、映画での彼女はお色気担当でしたね(笑)。でも肌が青くてはねえ…。

映画「2」ではスパイ活動にもお色気担当にもさらに拍車がかかる事に(笑)。あろう事か、ウルヴァリンに・・・?そういえば、特殊メイク前の役者さんが出演しているシーンが「2」にはあったりして・・・。


(今日のツッコミX)
え〜と戦闘シーンでのサイクロップス。はっきり言って役に立ってません(笑)。リーダーがこのような事でいいのでしょうか?

第11話 「ウルヴァリンの秘密」
(原題:Grim Reminder)

(2003,1,16初放送)

(あらすじ)
ある夜、ウルヴァリンは悪夢にうなされていた。どこか実験室のような所に閉じ込められている夢だった…。

その翌日、カナダのマッケナ山のキャンプ場が荒された、というテレビニュースを見て以来、ウルヴァリンは混乱を始める。教授の協力を得て、そこに自分の体がこうなってしまった秘密がある事を知ったウルヴァリンは早速ジェットでカナダへと向かう。

だがしかし、ジェットの中にはカートとキティが偶然乗り合わせていた。降りるに降りられない二人は、仕方無くカナダまでついてくるが、その道中もウルヴァリンは混乱を続けていた。

カナダに到着したウルヴァリンを待っていたのは、セイバートゥースであった。彼との闘いを始めるウルヴァリンであったが、そこへ現われたのは、夢にも出てきた黒服の科学者であった。彼こそが、ウルヴァリンの体内にアダマンチウムを埋め込んだ張本人だったのだ!

その計画とは「ウェポンX計画」。究極の殺人兵器を作り出す計画だ。ウルヴァリンはそれの実験体であったのだ!さらに脳内に埋め込まれていたチップにより、ウルヴァリンは科学者の言いなりになってしまう!そして科学者は早速ウルヴァリンにキティとカートを襲わせようと企むのだった。

キティとカートの前に現われるウルヴァリンとセイバートゥース。危険を察知した二人は逃げ出すが、それを追いかけるウルヴァリンとセイバートゥース。しかしキティの必死の説得により、ウルヴァリンは正気を取り戻すと、全ての決着をつけに科学者の元へと向かうのであった。

「ウェポンX計画はこれでおしまいだ!」ウルヴァリンの叫び声がカナダ山中にこだまする。と同時に轟く轟音。そして爆発。その爆風の中から現われたのは…傷ついたウルヴァリンだった!彼は勝ったのだった!

学園に戻り、脳内のチップを取り除かれるウルヴァリン。こうして学園に再びいつもと変わらぬ日々が戻ってきたのであった…。


(解説)
というわけで、「X-MEN」の中でもトップクラスの人気を誇るウルヴァリンの秘密が明らかになるエピソードであります!ウルヴァリンファンにはたまらないでしょうな(笑)。

さて今も書きましたが、ウルヴァリンは原作でも人気があります。しかし「人気者には複雑な人生が待っている」の法則通り(笑)、彼もまた結構大変な人生を歩んでおります。

なにしろ記憶が混乱して、自分の過去をほとんど覚えていないわけですから、それだけでも大変だっていうのに、なんだか知らないけどやたらと命を狙う相手(セイバートゥース)はいるわ、よりにもよってジーンを好きになって、サイクロップスと恋のさやあてを演じるわ、あげくの果てにマグニートーに全身のアダマンチウムをはぎとられるわ(それでまだ生きているってのもすごいけど…)、それが原因で野獣化がどんどん進行するわで…もう大変ですな(笑)!

でも映画版では主役の扱いを受けてました。ヒュー・ジャックマンが「正にウルヴァリン!」といった姿でファンを喜ばせてくれましたっけ(笑)。

「2」でももちろん大活躍。彼の過去が明らかに・・・?

ウルヴァリンはゲームにもシリーズ全てに出演!というほどの人気キャラ。当たり判定の小さい体、素早いスピード、連続技の繋がりやすい技…などなど初心者でも適当に技を出していればそれなりに使えるキャラクターで、「暴れオヤジ」の名を欲しいままにしていました。そのせいか、出演する度に調整をくらい、どんどん弱くなっていたけど…それでも十分強いって(涙)。

さて一方のセイバートゥースでありますが、やはりウルヴァリンとは切っても切れない縁にあるようで、一時期は同じチームに所属して行動していたらしいですな。また殺し屋をやっていた時には、秘書にバーディーという女性を雇い、一緒に行動していたりもしました。またミスティークと夫婦だった事もあるようで、やはりこれもまた複雑な人生でありますなあ(笑)。

セイバートゥースは映画にも出演。自由の女神の上でのウルヴァリンとの決戦が印象に残ります。ちなみに映画で彼を演じたタイラー・メインは、元プロレスラーというのも、ちょっとうなずける話であります。

またセイバートゥースはゲームにも登場。特に初登場の時は…、エリアルレイヴからの空中投げ→ウェポンXダッシュ×3(画面端限定)という、瞬殺コンボを持っていたんですからもう…(涙)。あ、皆さんついてきてます(笑)?

今回は実はキティの手紙、という形式をとって話が進みます。その辺りのキティの心情の移り変わりも見物なのでは?と思いますがいかがでしょうか?


(今日のツッコミX)
キティの手紙の中で…「スコットは一番まとも…」とありますが…そーかー(笑)??いやあのメンバーの中ではまともなのかもな…(笑)。

第12話 「小惑星M 前編」
(原題:The Cauldron - Part 1)

(2003,1,21初放送)

(あらすじ)
学校から帰ってきたジーン。と突然トードに襲われる!なんとかトードを撃退するジーンであったが、そのまま飛来した謎の球体にさらわれてしまうのだった。

その頃、ハワイで一人の少年がミュータントとして覚醒していた。彼は手から破壊光線を出すと鮫を撃退するのであった。

その少年をセレブロが感知。だが驚くべき事にその少年はスコットの生き別れの弟のアレックスであったのだ!早速ハワイへ急行する教授とウルヴァリン、そしてスコット。

ところがキティ、ローグ、エバン、カートの四人は自分達もハワイへ行けると思っていたのだが、完全に置いてきぼり。そこで四人は車で海へ遊びに行こうと提案するのだった。ところがそれを見ていた者がいた。そうミスティークである…。

ハワイへ着いたスコット達。ところがすでにマグニートーが到着している様子である。スコットはマグニートーの名を始めて聞くのだったが、ウルヴァリンは警戒する。と突然教授を乗せたXジェットが飛び上がる!マグニートーのしわざだ!ジェットに飛び乗るウルヴァリン!

スコットは島に残ったのだが、そこでアレックスと感動の再会!アレックスもミュータントだと知り、驚きを隠せないスコットだったが、アレックスの話ではマグニートーが仲間になれと言っているとの事。そこでスコットはアレックスと一緒にマグニートーの所へ行く事を決意する。

一方学園ではストームとミスティークが。そしてジェットから落とされたウルヴァリンはセイバートゥースと。そしてカート達はブラザーフッドの面々とそれぞれ闘いを繰り広げていた。マグニートーの基地、小惑星Mへと連れてこられた教授は何のためにこんな事をするのかとマグニートーを問いただす。マグニートーはミュータント同士を闘わせ、勝利した方を自分の仲間にするつもりなのだ!

そして勝利したストーム、ローグ、アバランチ、ブロブ、クイックシルバーらが小惑星Mへとやってきた。そして教授はそこで信じられない光景を目のあたりにする。そうスコットがマグニートーの仲間になってしまったのだ…!


(解説)
てなわけで、シーズン1のラストエピソードの前編です。今まで謎に包まれていたマグニートーがいよいよ登場です!だがしかし今回はまだ前半なのでそれほどの活躍はしませんが…、それにしてもやはりボスだけあって、その存在感は強烈ですね。

もうひとつの見所がスコットの弟、アレックスとの再会です。…というか、今までの話の中でスコットに弟がいるなんて話はこれっぽっちも出なかったような気がするのですが(笑)、まあ原作を知っている人にとってはバレバレな設定なわけで(笑)。

さて原作でのマグニートーですが、やはりこちらでもX-MENの最大のライバル。何度となく壮絶な闘いを繰り広げてきました。ただそれだけではないのが、 X-MENと共に闘う事もあったという事でしょうか?それだけではなく、一時はX-MENの指揮もとっていたというから驚きです。まあエグゼビア教授とはかつては親友だったから、不思議ではないと言えば、不思議ではないのでしょうが…。

一方のエグゼビア教授も、原作ではやはりX-MENの創設者です。基本的には「エボリューション」と同じ役割を演じているようですね。ただ違う点と言えば、原作での彼は「オンスロート」という魔人になってしまい、自分の可愛い生徒である X-MENと闘った事がある、という事でしょうか(ちなみにこの時、マーブルのヒーローのほとんどが犠牲になったそうです)。さすがに「エボリューション」ではそうならないと思いますが…。

この二人は当然映画版にも出てまして、エグゼビア教授はパトリック・スチュアート。マグニートーはイアン・マッケランという正に「大」ベテランの二人が重厚な演技を見せてくれましたっけか。

映画の「2」ではさらわれたエグゼビア教授を助け出すために、マグニートが立つ!しかしどうも彼には何やら思惑があるようで・・・?

マグニートーはゲームにも登場!最初の「X-MEN」では栄えあるラスボスだったのですが…こいつがまた詐欺的に強い!!だって完全無敵バリアー持ってるんですよ?しかも誘導弾まで使ってきたし…。あんたはシューティングゲームか?みたいな感じですよ、ええ。まあその後プレイヤーキャラになる毎に調整を受けて、どんどん弱くなっていたのですが…それでもエリアルレイブが使いやすいなど、まだまだ使いやすいキャラクター。さすがは磁界王!てな感じでしたわ、ええ。


(今日のツッコミX)
いつも思うんですけど、アバランチって能力を使う時に「白目」になるんですよねえ…。怖い…(笑)。