「悪魔のマットレス」
(原題:Demon In The Mattress)
(あらすじ)
ミュリエル達のベッドのマットレスはもうボロボロ。いい加減新しいマットレスにしないといけない。
そこでミュリエルは、早速新聞に載っていたマットレスの会社へ電話する。新品のマットレスが届けられるのだが、その配達人にカーレッジは何やらただならぬ怪しさを感じる。
カーレッジは嫌な予感を感じ、ミュリエルにマットレスを使わせるのをやめようとするのだが、ミュリエルはそんな事を気にせずに、マットレスで昼寝をするのだった。
だがしかしカーレッジの嫌な予感は的中!マットレスの中にいた悪魔が、ミュリエルに取り憑いてしまったのだ!果たしてユースタスとカーレッジは、悪魔を追い払う事が出来るのだろうか・・・?
(今日のゲスト)
マットレスの悪魔、マットレスの配達人(ネズミとイタチ?)、パソコン
(解説)
今回はおそらくかの有名なホラー映画「エクソシスト」に題材を得ているのでしょうか、ミュリエルに悪魔が取り憑いてしまいます。アメリカやヨーロッパはキリスト教圏なので、特にこういった「悪魔に取り憑かれる」といった題材は、日本などよりも身近に感じるのかも知れませんね。
さて今回注目したいのは、カーレッジとユースタスの関係です。もちろんこの二人は仲が悪く、ユースタスはしばしばカーレッジを「アホ犬!」とバカにします、いやアホにしますと言った方がいいのかな?とにかく、いわば「敵対関係」にあるわけで、それは後のエピソードでも、ユースタスがしばしばカーレッジの敵になる、という事からも解ると思います。
だがしかしそう考えてみると、実は今回のお話はちょっと「異色」だと言えるでしょう。何故なら、今回はカーレッジとユースタスが「協力」している、珍しいエピソードなのです。
ミュリエルが悪魔に取り憑かれる。もちろんこれはカーレッジにとっても、ユースタスにとっても、大変な出来事です。だけどユースタスは後のエピソードを見ると、ミュリエルがどんなにヒドイ目に遭っていても、助けずに無視したり、あるいは知らん振りして、ミュリエルの危機に気付かなかったりする事がほとんどでした。ですけど今回は、ユースタスはカーレッジと共に、「悪魔に取り憑かれたミュリエル」に対し、危機意識を感じています。もちろんカーレッジだけに偵察を押し付けたりもしていますが、カーレッジがパソコンで検索した、悪魔祓いの儀式(ガウンを着て呪文を唱える)を嫌がりもせずに、実行したりしています。もしこれがもっと後のエピソードなら、「ワシはそんな事やらんぞ、このアホ犬!」とでも言って、いきなりカーレッジにやらせた事でしょう。こと今回に限っては、ユースタスはカーレッジにとっては、最大限に好意的であり、大切なパートナーとなってしまっているのです。
そう考えると、悪魔がミュリエルの体から抜け出し、ユースタスに取り憑いた途端、カーレッジが悪魔に攻撃するために、ユースタスの体に噛み付くのが、なんだかほんのちょっとだけですが薄情な行為には見えないでしょうか?もちろんカーレッジにとっては、悪魔は倒したいけど、ミュリエルに噛み付くわけには行かない。だからユースタスに乗り移った途端に噛み付いた・・・と判断も出来るのですが、ミュリエルから悪魔を追い出そうと共に闘った仲間であるユースタスにいきなりその仕打ちは・・・と思えてなりません。
まあ最大限好意的に解釈すれば、カーレッジがそれだけ普段からユースタスにヒドイ目に遭わされていた、という事なのでしょうか?もしかしたら「このチャンスに・・・!」という復讐の気持ちもあったのかも知れませんね。
さて今回の悪役と言えば、もちろん悪魔なのでしょうが、マットレスを持ってきた配達人も忘れてはいけませんね。でもやはり「アブナい毛はえ薬」同様、この二人は退治していません。あまつさえマットレスはまだ存在しているわけです。という事は、このマットレスによる被害は、今後も広まっていくという事なのでしょうか・・・?皆さんもマットレスを注文する時は、最大限気をつけてくださいね・・・。
(今日のダジャレ)
マットレスに対し、嫌な予感がするカーレッジ。
「予感はヤカンじゃないよ。なんてね。」
いよいよ「なんてね」との複合技が出てくるようになりましたね(笑)。 |