おくびょうなカーレッジくん全話ガイド13



第49話 「星づくりの伝説」
(原題:The Last Starmakers)


(あらすじ)
雄大な宇宙空間を漂うイカ。そのイカは星を作るイカなのだ。恋人も作り、タマゴが生まれるイカだったが、恋人を巨大クジラに飲み込まれ、イカはタマゴと共に、とある惑星へと落下する。その惑星は地球。場所はドコドコ町のど真ん中。

平凡な朝を迎えるカーレッジ。そこへ巨大イカが降ってきたので驚いた!そのイカが星を作るイカであり、またタマゴを孵そうとしているのを知ったミュリエルとカーレッジは、そっとしようとする。

だがユースタスの通報により、軍がやってくると、イカを研究施設に閉じ込めてしまった!このままではイカはタマゴを育てる事が出来ないのだ!しかも研究によりイカはすっかり弱りきっている。ミュリエルはカーレッジに、イカを助けるようお願いするのだった・・・。


(今日のゲスト)
宇宙イカ(♂、♀)、将軍、特殊部隊、研究員、巨大クジラ

(解説)
本来「おくびょうなカーレッジくん」はホラーです。でも今回ばかりは「ファンタジー」と言った方がいいかも知れませんね。何しろ星々を生み出すイカですから。

宇宙空間をイカが漂っている様は、まさにファンタジー。それを吸い込むクジラは、さながらブラックホールという事なのでしょうか?

そんなイカと、カーレッジ達の心の交流が今回の見所。でも残念ながらイカは捕まってしまうのです。この辺りは映画の「E.T.」を彷彿とさせますよね。

そして心優しきカーレッジの大活躍!まさに全編が見所と言ってしまっていいでしょう。


(今日のダジャレ)
こんないい話にも、当然ダジャレが入ってきたりして。
イカが空からイカにして落ちてきて、イカなる事になりますか!」
「それはイカがな物かと?」
イーカげんにしないと、僕はイカるぞ!」
「そりゃイカった」
まあそれが「おくびょうなカーレッジくん」の魅力なんですけどもね。


(今日のビックリ)
巨大なイカを見て・・・
「目ん玉ビックリ!目ん玉ゴックリ?」
自分の目ん玉を飲み込んでしまいましたとさ(笑)。
「宇宙には2羽以上のニワトリ」
(原題:Son Of The Chicken From Outer Space)

(あらすじ)
宇宙より飛来する、謎の円盤。その中には、かつて地球へ襲来し、カーレッジによりローストされてしまった、あの宇宙ニワトリの息子達が乗っていた!目的はそう!カーレッジへの復讐だ!
そうとも知らず、ニワトリ小屋を修理するカーレッジ達。そこへ円盤襲来!ニワトリ小屋は破壊されてしまった!

だがミュリエルとユースタスはそんな事も知らず、ニワトリ小屋を修理する。一方カーレッジは、どこから狙われるのか、気が気でならない。そうこうしている内に、ニワトリ兄弟の魔の手が迫る・・・!


(今日のゲスト)
ニワトリブラザース、ニワトリママ、クモ

(解説)
「宇宙ニワトリの侵略」に登場した、あのニワトリの息子が登場!しかしこの話は、パイロット版であるにも関わらず、本編に深く関わってきますね。そう言えば実はタイトルロゴも「宇宙ニワトリ」をイメージさせる物だったり。

そういうわけで見所は、ニワトリブラザースとの因縁の対決!特に汽車のワナは、実にカートゥーンらしい、無駄に凝ったギミックですよね(笑)。またその対決が、ニワトリ小屋の再建と平行して進んでいる所が、ただの復讐に終わらずいい演出になっていますよね。

またこのニワトリブラザースが、三つの頭で一つの身体というのも、どことなく「キングギドラ」っぽいですよね。そういえば、今までユースタスの見ていたテレビに、何度と無くキングギドラが出ていたけども・・・?ちなみに真ん中の頭は、メガネで出っ歯、そして写真好きという、なんだか典型的日本人を彷彿とさせるデザインなのが、気になります。

でもそんな敵に対しても、事情を知れば協力してあげるというのが、実にカーレッジらしく心優しさですよね。

ところで今回出てきたクモって、「クモの巣こわいよ〜」に出てきたクモなのでしょうか?


(今日のギャグ)
今回のタイトル
「宇宙には2羽以上のニワトリ」
は、早口言葉の
「庭には二羽、裏庭には二羽ニワトリがいる」
から来ているんでしょうね。
(今日のビックリ)
ニワトリブラザース登場!その時カーレッジは・・・
「キャ〜〜〜〜!」
と、何故か女性のような声を出し、逃げていってしまいました。そういえば、何故かハイヒールを履いているし?

また爆弾タマゴを見つけた時には、
「ば〜らばらビックリ!」
と、またもやバラバラに。でも爆弾でバラバラにならなくて良かった良かった。


(今日のベロ)
汽車が迫る!だが縛られたカーレッジは動けない!どうする?そこでベロの出番!ベロを伸ばしてポイント切り替え!なんとか助かるカーレッジ。いやベロが長くて良かった良かった。
(今日のアホ)
爆弾タマゴのあるトイレに入ったユースタス。結果はもちろん・・・
「このアホトイレめ・・・」
なんか今日のユースタスは散々な目に遭っていますよね。

第50話 「エイリアンに愛の手を?」
(原題:Courageous Cure)


(あらすじ)
宇宙のとある星からやって来た宇宙人達。今彼らは全滅の危機に瀕していた。何故なら自分で自分を殴ってしまうという奇病が流行しているのだ。そこで彼らは自分を殴らずに他人を殴る地球人ならば、その病気に対する免疫を持っているのでは無いかと思い、地球人に協力を求めにやってくる。

その相手は、例によってカーレッジ達。宇宙人は農場ごと宇宙船に格納すると、ミュリエルとユースタスを実験台にするのだった。彼らの遺伝子を注入させられ、更に病原体まで注入される二人。だがしかし宇宙人の目論見は外れてしまい、ミュリエル達も発病。更には自分達も病気の素を浴びてしまい、絶体絶命のピンチ!

ところが病気の素を浴びたカーレッジだけは、どういうわけか病気を発病しなかった!免疫はカーレッジの中にあったのだ!


(今日のゲスト)
宇宙船の船長、科学者、宇宙人

(解説)
今回登場する宇宙人は、「自分で自分を傷つけてしまう病気」のせいで滅びかかっています。もちろんそれは可哀想であり同情すべき事なのでしょうが、だからと言っていきなり人間をさらってきて、実験台に使うというのは、正直言って自分勝手すぎる様な気もします。でも見方を帰ると、彼らがあまりに自分勝手なため、そのような病気が蔓延してしまったとは考えられないでしょうか?

「自分で自分を傷つける」というのは、実は環境破壊やオゾン層の破壊などの事を暗示しているのでは無いでしょうか?そう考えると、今回の宇宙人は明日の我々の姿なのかも知れません。なるほどだから地球人であるミュリエルやユースタスからは抗体が出来ないで、犬であるカーレッジからは抗体が出来たのかも知れませんね。

そんな自分勝手な宇宙人ですけど、でも最後にはミュリエルとカーレッジを元の姿に戻してくれました。最初の彼等の態度とは大違いです。もしかしたらカーレッジから抗体と一緒に「優しさ」をもらったのかも?いや実は「優しさ」こそが抗体だったのかも知れませんね。


(今日のビックリ)
朝起きて、自分の家が宇宙船の中にある、と知ったらば誰だって驚くとは思いますが、カーレッジの場合は
「内臓大爆発!」
と、内臓をぶちまけるくらいのビックリ!
(今日の必殺技)
どんな明るい所でも、これがあればバッチリ見える!名づけて
「カーレッジサングラス」
でも暗い所でかけると、何も見えなくなるから気をつけてね!
「悪役だよ!全員集合」
(原題:Ball Of Revenge)

(あらすじ)
ミュリエルがカーレッジばかり贔屓する、と思い込んだユースタス。なんとかあの邪魔なアホ犬を追い出そうと、とある所へと電話をするのだった・・・。

ユースタスが呼んだのは、かつてカーレッジによって痛い目に会った悪役達!キャッツ、ル・クアック、キツネ、モグラ人間、水たまりの魔女、そして水虫だ!ユースタスは彼らを煽り、カーレッジへの復讐を誓わせる。

彼らはミュリエルを人質にとり、カーレッジをおびき寄せると、ドッジボールでの勝負を挑む。悪役達の攻撃に、カーレッジはすっかりやられてしまい大ピンチ!この史上最大のピンチを、カーレッジはどうやって乗り切るのか・・・?


(今日のゲスト)
キャッツ、ル・クアック、キツネ、モグラ人間、水たまりの魔女、水虫、アヒルブラザース、フレッド
(解説)
もしも今までカーレッジにやられた悪党達が手を組んで、カーレッジに挑みかかってきたら・・・?これはカーレッジファンならば、誰しも一度は想像するシチュエーションだと思います。そして、カーレッジには迷惑な話ですけど、とてもワクワクするのは間違いない事実。そんな「夢の共演」が本当に行われたのが、まさに今回!これが面白くならないわけが無い!

さて今回集まった悪役は、キャッツ、ル・クアック、キツネ、モグラ人間、水たまりの魔女、水虫。キャッツとル・クアックは今までに何度も登場していますけど、それ以外は全てシーズン1からのエントリー。やはり制作者としても、彼らには思いいれがあるのでしょうか?

ただその中で「何故この人がここに?」というキャラがいるのもまた事実。例えば水虫。彼が以前登場した時には、彼はユースタスの「足」そのものでした。という事は、今回も誰かの足を乗っ取っているのでしょうか?またユースタスはどうしてそんな相手を呼んだのでしょうか?

それから水たまりの魔女。本当は彼女はユースタスを食べようとしていました。つまりカーレッジはユースタスを助けたわけなのですが、ユースタスはなんでまたその魔女を呼んだのでしょうか?

またモグラ人間も、ただカーレッジに「毛」を抜かれただけです。それなのに復讐?キツネに至っては、ユースタスは彼に会った事も無いはずなのですが、なんで知っていたのでしょうか?

などとまあ細かい所を見ていくと、本当にキリが無いんですけど、まあこの際そんな事は忘れて、徹底的に楽しもうじゃないですか!それが正しい姿勢だと思いますよ。

また他にもハーフタイムのゲストとして、アヒルブラザースが歌を披露。でも彼らは三人兄弟だったはずなんですが、何故か二人だけしか出ません。また一人さらわれた?そして最後の最後に・・・あのキャラも!それが誰かは・・・自分の目で確認してください。

さて前置きが長くなりましたが、今回はまさにカーレッジ最大のピンチ!なにしろ今までに無いくらいに、ズタボロにされます。そんなカーレッジにミュリエルが「ねばねばギブアップよ!」と、どこかで聞いたような励ましを。カーレッジ最大の武器とは一体??

ところで今回の悪役の中で、ル・クアックだけがドッジボールに参加せず、審判を務めています。やはり自分の手は汚さないという、彼らしいですよね。


(今日のダジャレ)
今回はかなり長く、なかなか奥が深いのをご紹介。

カーレッジが水たまりの魔女の攻撃を受ける時なのですが・・・
あっいっうえお?かき!ほたてだ〜
というシーンがあります。実はここはかなりレベルの高いダジャレでして・・・まず魔女の攻撃を除ける時に「あっいっ!」と言います。ここまではまだまだ普通。そしてその流れで「うえお?」となるのですが、ここでカーレッジが「上を見る」のがポイント。そして「かき!」の所で、落ちてきた貝に当たるのですが、そうなるとこの時の「かき!」が貝の「牡蠣」に掛かってくるわけです。でも降ってきた貝は牡蠣では無くホタテ。なので「ほたてだ〜。」というセリフに繋がってくるんですね。

さらにその直後のセリフで、貝に目を挟まれながら・・・
「おめぇさん達、あっしにリベンジしようってのかい?」
というセリフを言います。この末尾の「かい?」は当然目を挟んでいる「」の事。またこのセリフ全体が、「座頭市」の決めゼリフのパロディとなっています。それは何故かと言いますと、この時のカーレッジは貝に目を挟まれ、「座頭市」と同じく「目が見えない状態」になっているためなのです。

カーレッジにもダジャレはいくつも登場しましたが、ここまで徹底して、かつレベルの高いのはこれ位では?と思います。


(今日のギャグ)
今回のタイトルは、かの名番組「8時だよ!全員集合」が元ネタ。ある特定の世代にとっては、忘れられない番組ですよね。次行ってみよう!

第51話 「コワいど?ハリウッド」
(原題:Cabaret Courage)


(あらすじ)
カーレッジ達はハリウッドにやって来ていた。あちこち観光していたのだが、マンホールに落ちてしまった!

マンホールの下は、不気味なナイトクラブになっていた。そこには巨大なクリーチャーがいて、カーレッジ達に芸を見せろと強要する。

高価なギャラに目が眩んだユースタスをミュリエルは、それぞれ芸を披露するのだが、どちらもクリーチャーの気に入る芸は出来ず、舞台の下に落とされてしまう。カーレッジは二人を助ける事を条件に芸をするのだが、やはり舞台の下へと転落。

実は舞台の下はクリーチャーの胃液のプールだったのだ!早く脱出しないと溶かされてしまう!


(今日のゲスト)
クリーチャー、ディ・ラン

(解説)
今回の舞台はハリウッド。しかしミュリエル達は良く観光に来ていますね。実は意外とお金持ちなのかも知れません。でもせめて普段着はやめて、よそ行きを着てほしいと思うのですが・・・。

さて本来「芸」と言うものは、見てくれるお客様を喜ばせるための物のはずです。だけどいつしかここハリウッドでは、「芸」が富と名声のために使われるようになりました。今回登場するクリーチャーは、そんな芸能界に嫌気が指してしまいこのような姿になってしまった、ある意味犠牲者とも言えるでしょう。

でもそんなクリーチャーも、カーレッジの「優しさ」に触れる事で、元の姿を取り戻します。今まで敵だった相手にも優しさを与えられるのが、カーレッジのいい所ですよね。

さて今回の見所は、各人が繰り広げる「芸」でしょうか?ユースタスの歌はなかなか珍しいですよね。ミュリエルも、楽器はうまいのですが、歌の才能はイマイチだと言わざるを得ないでしょう。またカーレッジの芸ですが、ポイントはやはり英語版ではカーレッジは何も唄っていないという事。これは日本版のみのオリジナルです(笑)。


(今日のビックリ)
クリーチャーを見たカーレッジ。
「だ〜!ビックリした?」
と、舌を伸ばして驚きます。しかし良く伸びる舌ですね。
(今日の必殺技)
心臓が止まりそうなクリーチャーを助けるため・・・
「カーレッジぐるっと回ってワンダーキック!」
を心臓に直接お見舞い!これで心臓が動くか?
「借りたら返そう!」
(原題:Wrath Of The Librarian)

(あらすじ)
穴を掘っているカーレッジ。と以前図書館で借りた本、「妖精といじわる海賊」を掘り返した。だがその本の返済期限は二年前!急いで移動図書館へ本を返しにいくのであった。

だがしかし延滞金が4000ドルもついてしまい、いくらなんでも払えない。仕方なくカーレッジはお金を払わずに来てしまったのだが、なんと本が戻っているでは無いか!

更にふとした事から、ミュリエルとユースタスがその本で手を傷つけてしまう。するとなんと!ミュリエルが妖精、ユースタスが海賊にと、それぞれ本の登場人物となってしまった!

町へ出て、追いかけっこを繰り広げる二人。カーレッジは急いで後を追いかけるも、まったく元に戻る気配が見られない。そこでカーレッジは本を返そうとするのだが、なんと延滞金が7000ドルに膨れ上がっていた!だが本を返さないと二人は元には戻らない。どうするカーレッジ?


(今日のゲスト)
図書館司書、ライオン、ヴィンダルー、町の人達

(解説)
さてここで考えてほしい事があります。今回一番「悪い」のは、果たして一体誰でしょう?本に呪いをかけた司書さん?それともカーレッジにお金を貸さなかったユースタス?いえいえ、実は今回一番「悪い」のは、なんとカーレッジなのです!

今回カーレッジは、本を借りたまま返さなかった。しかも2年もの間です。そして払わないといけない延滞金を払わずに、逃げるように帰ってきてしまったのです。これはもう言い逃れの出来ない悪い事ですよね。本に呪いをかけられ、ミュリエルとユースタスが変身してしまったのも、元はと言えばカーレッジが本を返さなかったからだし、延滞金を払わなかったからです。お金を貸してくれなかったユースタスもヒドイですけど、でもそもそもの責任はやはりカーレッジにあるわけです。

今までにもカーレッジが事件の発端となった話は何度かありました。でもそれはあくまでも「きっかけ」にすぎなかったのです。例えばラムセス王の石版をカーレッジが見つけた事もありますが、それを横取りして返さなかったのはユースタスなのですから。

でも今回ばっかりは全てカーレッジの行った行為の結果であり、責任は完全にカーレッジにあるのです。逆に言えば、いままでのカーレッジの活躍は、全て他人の起こした事件の後始末をしていたとも言えるでしょう。今回初めてカーレッジは自分で起こした事件の始末を自分でつけたわけです。

そしてその方法はたった一つ。それは「約束を守る」という、実にシンプルな事です。もちろん延滞金が高額すぎるのでは無いか?という疑問もあるにはあるんですけどね・・・。

ところで自分は外国の図書館のシステムを知らないんですが、あちらでは図書館で借りた本を返すのが遅れた時に、料金を取られるのでしょうか?例えばレンタルビデオの場合などは、借りる際に料金が発生するので、延滞金を取られるというのはわかるんですが、でも図書館って基本的に無料ですよね?う〜ん?

まあとにかく皆さんも借りた物は必ず返しましょう、という事です。


(今日のダジャレ)
に呪われてブックり!」
手を切ったんですけど、当は手を切りたいんです!」
と、やはり「本」のダジャレですね。でもいつもよりもなんだか必死さが伝わってきます。

(今日のビックリ)
今日はカーレッジにとってはかなりショッキングな事が多く、ビックリもいっぱいです。
「目ん玉ビックリ!」
「戻ってバリーン!」
「脳天吹っ飛びー!能天気」
などなど。
(今日のアホ)
本を見てユースタスが
「このアホ本」
そんな事ばかり言っているから、本の呪いにかかってしまうんですよ!

第52話 「過去はカッコいい?」
(原題:Remembrance Of Courage Past)


(あらすじ)
美味しく夕食を食べるカーレッジ。ところが牛乳パックに載っていた「行方不明の犬達」の写真を見た途端、カーレッジの脳裏に「あの」記憶が蘇ってきた・・・。

それはまだカーレッジが赤ん坊の頃。その頃、まだカーレッジは両親と共に楽しく暮らしていた。だがふとした事がきっかけで、カーレッジは獣医に行く羽目に。獣医についたカーレッジ。だがちょっと目を離した隙に、獣医が両親を連れ去ってしまったのだ!

そんな事を思い出している内に、カーレッジはすっかり固まってしまっていた。それを見て心配したミュリエルは、カーレッジを獣医につれていく。だがその獣医こそ、あの両親をさらった獣医であった!

カーレッジの両親は、獣医の手によりロケットで宇宙へと打ち上げられてしまった。そして今またカーレッジも同じ様にロケットへと乗せられそうになる!この獣医は犬を宇宙へ送り込み、マッチョな犬にしようと企む、マッドな獣医だったのだ!


(今日のゲスト)
カーレッジの父(ヘンリー)、母、獣医、犬達
(解説)
今回ついにシーズン4のラストエピソード。そのラストにしてついにカーレッジの両親が登場します!でもそれはカーレッジにとっては辛く悲しい思い出だったのです。

毎回のオープニングで、カーレッジは「小犬の時に捨てられ・・・」と説明されていましたが、実はそれは違ったのです。カーレッジは両親と無理矢理引き離されてしまったのです。この経験は、おそらくカーレッジにとってはトラウマと言ってもいいでしょう。もしかしたらこの時が原因で、カーレッジが「おくびょう」になってしまったのかも知れません。ただカーレッジは、その事を今まで思い出す事はありませんでした。やはり心のどこかに抑圧していたのでしょう。確かに幼いカーレッジにとっては、つらすぎる経験ですよね。

またこの時のカーレッジには、もちろん赤ん坊だったせいもあるんですが、結局両親を助け出す事が出来ませんでした。もしかして今カーレッジが、ミュリエルを必死の想いで助け出そうとするのは、この時のような経験を二度としたくない、という気持ちがどこかで働いているのかも知れません。

それはともかく、今回登場する獣医、どうにも目の焦点が合っていないような気がします。解りやすく言うと「イっちゃってる」ってヤツです。どうしてこんなのが獣医をやっているんでしょうか?ロケットをあんなに何台も作れたという所を見ると、それなりに商売としては成功していたようです。もしかしたら普段はいい先生の振りをして、時々ああやって犬を攫い実験していたのかも知れませんね。どっちにしろ許される事では無いんですが。

さて今回のポイントは実はユースタス。獣医からカーレッジが逃げ出した時には、放っておけばいいような素振りをしていましたが、なんと彼は結局ロケットの部屋までついてきています。もしかして実はユースタスもカーレッジの事が心配だったのでしょうか?まぁユースタスに言わせれば、カーレッジがいなくなると、ミュリエルが心配するから、とかなんとか言いそうなんですけどもね。

さて今回のラストで、カーレッジの両親は宇宙にいながら、まだ元気で生きているという事が判明します。果たしてカーレッジ親子の再会はあるのでしょうか?そしてもしその時が来たら、カーレッジは両親と一緒に暮らすのでしょうか?それともやはりミュリエルとの暮らしを続けるのでしょうか?かなり気になる所ですよね。


(今日のダジャレ)
ミュリエルお手製のチキン餃子。ユースタスは・・・
餃子だったらぎょうさん喰ってやる」
しかもカーレッジの分まで取ってしまうし・・・ねぇ。
(今日のビックリ)
まだ赤ん坊のカーレッジ。でも両親が攫われたのを見て・・・
「目ん玉ビックリ」
もしかしてこれが最初の「目ん玉ビックリ?」
(今日の必殺技)
獣医に追われたカーレッジ。そこで落ちていたネジを使い・・・
「カーレッジ忍法、ネジ撒きの術!」
むむむ、いつの間に忍法を習得したんだ??
(今日のベロ)
子供時代のカーレッジ。キャンディを舐めていたら・・・あらら、ベロがちぎれてしまいました。痛そう!
でもその直後に、カギを開けるのにベロを使っていた所を見ると・・・すごい回復力だと言わざるを得ませんね!
「パーフェクトプロジェクト」
(原題:Perfect)

(あらすじ)
何をやっても失敗ばかりのカーレッジ。ユースタスの手伝いはおろか、ミュリエルの手伝いまで満足に出来ない。しかもユースタスには「パーフェクトな犬になれ!」と言われてしまう始末。すっかり落ち込み気味だ。

そんなカーレッジの前に、謎の女性が現れてた!彼女はカーレッジをパーフェクトな犬にするべく、カーレッジにパーフェクトな特訓を施す。だがやはりカーレッジは失敗ばかりのダメ犬だ。

その夜も、なんだか悪夢ばかり見てすっかり寝付けないカーレッジ。しかも翌朝には試験があり、これでダメなら一生ダメ犬とまで言われてしまう!

果たしてカーレッジは試験をパーフェクトにクリアできるのだろうか・・・?


(今日のゲスト)
パーフェクト先生、ディ・ラン、魚
(解説)
てなわけでこちらが事実上のシーズン4のラストエピソード。そしてこの話は、例の「自分らしく生きる」というお話です。

カーレッジは突然現れたパーフェクト先生に、パーフェクトになるよう特訓を受けますが、でも失敗続き。このままではダメ犬決定というその時に、魚からアドバイスを受けるのです。それは「パーフェクトなヤツなど、いやしない」という事。それこそすなわち、「自分の長所も欠点も受け入れて、自分らしく生きる事」に他なりません。ミュリエルは、お菓子作りを失敗しましたが、むしろそれを受け入れ、楽しんでいます。ユースタスも割れたラッパを受け入れ、それをやはり楽しんでいます。今まで何度も繰り返されてきた「自分らしく生きる」というテーマの、今回は決定版とでも言えるでしょう。そしてその話がシーズン4のラストに来ているという事。この辺りに、制作者の意図が見え隠れしているようですね。

さて今回一番謎なのは、このパーフェクト先生とは何者なのか?という事でしょう。ユースタスが「講座でも受けて見ろ!」と言いますが、それでは彼女はユースタスが頼んだその講座の先生なのでしょうか?まさかユースタスがカーレッジのためにそんな事をするとも思えません。

考えてみるに、このパーフェクト先生はカーレッジだけが見ていた「幻」なのでは無いでしょうか?「自分はダメ犬だ、もっとパーフェクトにならなくては!」と考えるカーレッジの前に突如現れ、そして「自分はこのままでいいんだ!」とカーレッジが気付いた時に、カーレッジの目の前から消えていきました。つまりカーレッジの「パーフェクトにならなくてはいけない」という、心理的ストレスが生み出した「幻」の存在なのでしょう。そういった意味では、カーレッジが見た「悪夢」と同じなのかも知れませんね。

ところでカーレッジの見た「悪夢」、これはコンピューターを使い、どれも独特の綺麗な映像で展開されます。こういった所もカーレッジの見所のひとつですよね!


(今日のダジャレ)
試験があると聞かされたカーレッジ。思わず
試験真剣に受けます」
全く、ダジャレだけはパーフェクトなんですよね(笑)。

(今日のギャグ)
これといった元ネタは無いのですが、カーレッジが階段を登るシーン
「ピンクピンクカーレッジ。最近後ろ姿が可愛いねって言われます〜」
の歌はなかなかユニーク。こういったセンスは本当にパーフェクトですよね。