第9話 | 「水たまりの魔女」 (原題:Queen Of The Black Puddle) (あらすじ) ある雨上がりの昼下がり。カーレッジがふと庭に出来た水たまりを覗き込むと、なんとそこには魔女の姿があった!驚いたカーレッジは、ミュリエル達に知らせようとするのだったが、いつもの事ながら信じてもらえない。 ところが魔女は水のある所にことごとく現れると、なんとユースタスを誘惑し始めた!そしてとうとうユースタスは魔女と共に水の中へと入っていってしまう。 ユースタスがいなくなり、悲しみにくれるミュリエル。それを見たカーレッジは、(本当は嫌だけど)ユースタスを取り返すべく、水たまりの中へ飛び込む事を決心。だがしかし水たまりは、どんどんと小さくなっているのだ!このままでは二度と戻ってこれなくなってしまう!どうなるカーレッジ? (今日のゲスト) 水たまりの魔女 (解説) 今回登場した水たまりの魔女のように、男性をたぶらかし誘惑する女妖怪は、それこそ全世界に伝説が残っています。有名な所では、サキュバスとかがそうですね(ちなみに男性の妖怪で、女性を誘惑するのをインキュバスと言います)。まあこの辺り、深く追求すると「オトナの時間」になってしまいますので、さらっと流しますが(笑)、そう考えると今回の魔女が「水たまり」など「水」に関係する所に現れる、というのはなかなか象徴的な物があります(だから深く追求しないように)。 さてそんなわけで今回ユースタスがさらわれてしまうわけなのですが、それを知り悲しむミュリエルが印象に残ります。ただ普段の印象からすると、ユースタスはとんでもない男で、ミュリエルやカーレッジに対していじわるばかりしているような気がします。それならばミュリエルは、ユースタスがいなくなって喜んでもいいのでは無いでしょうか? どうもミュリエルは実に上手に「現実」を受け入れられる人なのでは無いかと思います。「夢」や「理想」を追い求め、高望みをするのもいいけれど、ちょっと立ち止まって周囲を見回した時、実は本当の「幸福」はそこにあるのかも知れません。そしてミュリエルは、そんな「小さな幸せ」を手に入れているのです。確かに収穫も大して無い農場で、頑固な旦那様と犬一匹とで暮らしている、いわば寂しい生活なのかも知れませんでもミュリエルはその生活が自分の「身の丈にあった生活」だと理解し、受け入れているのでしょう。そして受け入れる事で、彼女は「幸福」を手に入れているわけなのです。 |
「死んでもシネマ」 (原題:Everyone Wants To Direct) (あらすじ) ある夜、カーレッジの家にタランテーラという映画監督がやって来た。彼の話では、この農場で映画を撮影したいので、是非ユースタスやミュリエル達にも協力してほしいとの事。ギャラも出るという事で、ユースタスも快く協力を引き受けたのだが、実はそのタランテーラという男は、ゾンビだったのだ! そうこうしている内に、撮影はスタート。「ゾンビが甦る」という、なにやら意味深な映画である。カーレッジはなんとか阻止しようとするのだが、ミュリエル達は解ってくれない上に、タランテーラに阻まれどうにも上手くいかない。 さらにパソコンで調べた所、どうやらタランテーラが、かつての相棒フォルクハイムのゾンビを甦らせようとしている事が判明!なんとか撮影を止めないと・・・! (今日のゲスト) タランテーラ、フォルクハイム、パソコン (解説) 映画監督ゾンビ、タランテーラの登場です。そもそも「映画」と「ゾンビ」では接点が少ないように思いますが、実は「ゾンビ」が広まったのは、もともとホラー映画のおかげなので、まんざら関係が無いというわけでは無いのです。それに本来のゾンビは映画に出てくるゾンビとは、また違った物ですからね・・・。しかし人間に変装するのに、「鼻めがね」を使っているのが・・・実にカーレッジらしいですよね。 というわけで見所は、やはり映画撮影のシーンでしょう。何も気付かないミュリエルとユースタスが滑稽に見えますが、状況を考えるとあまり笑っている場合では無いというのが解ると思います。 (今日のギャグ) 今回のラストでカーレッジが「鼻めがね」をつけて、「サヨナラサヨナラ」と言いますよね?実はあの「サヨナラ」は、映画評論家 「淀川長治」さんの口癖として有名なセリフです。リンク先に写真が掲載されていますので 見ていただくと解るのですが、ちょっと「鼻めがね」をつけたカーレッジに似ていますよね? |
第12話 | 「チキンの逆襲」 (原題:Revenge Of The Chicken From Outer Space) (あらすじ) ある夜、町では人形などの「首」がもがれる、という事件が多発していた。その犯人はなんとUFO!そしてそのUFOの次のターゲットは、カーレッジだった! ついにカーレッジの前にUFO出現!そしてUFOから出てきたのは、かつてカーレッジと闘い、ローストされたはずの、宇宙ニワトリだった!そう、彼はカーレッジを逆恨みし、復讐にやってきたのだ。そしてカーレッジも自分と同じく、首をもいでやろうと企んでいたのだ! ニワトリはまずミュリエルを拉致すると、UFOの中に閉じこもった。しかしカーレッジの作戦でなんとかミュリエルを取り返すも、ニワトリは今度はユースタスの首を奪い自分の首とし、カーレッジ達に襲い掛かってきたのだ!!危うしカーレッジ! (今日のゲスト) 宇宙ニワトリ(ローストバージョン)、少女、女性、警官 (解説) サブタイトルが「チキンの逆襲」。という事は、今回登場した宇宙ニワトリは以前に登場していた、という事になります。でも今までのエピソードガイドを見ていただければ解るのですが、彼が出てくるエピソードはどこにもありません。それでは何故「逆襲」?? 実は今回登場した宇宙ニワトリが登場するのは、「おくびょうなカーレッジくん」のパイロット版でもある、「宇宙ニワトリの侵略」というお話なのです。詳しくは別ページを参照 していただければいいのですが、念のためこちらにも書いておきます。 そもそも「おくびょうなカーレッジくん」は、カートゥーンネットワークの「カートゥーンカートゥーンズ」という枠に入っています。そしてこの枠は、文字通り様々な番組の「勝ち抜き」となっています。新人に作品を作らせ、その中で面白かった物を視聴者投票で決め、好評だった作品をレギュラーとして制作する、というシステムを取っています。もちろん「デクスターズラボ」や「パワーパフガールズ」なども、そこを勝ち抜いてきました。そしてその「宇宙ニワトリの侵略」は、まさにその「勝ち抜き」の時のエピソードだったのです。 これは今見ると、かなりキャラクターのデザインなどが違いますし、雰囲気なども微妙に違います。また10分程度の短さのため、通常放送には組み込まれていません。ちなみに日本ではこの作品は、一時期「ホワット ア カートゥーン」枠で見れたのですが、現在では放送されていないようです。もしどうしても見たいという方がいらっしゃいましたら、 こちらをクリックしてください。海外のサイトなのですが、「宇宙ニワトリの侵略」の動画を見る事が出来ますので。ただかなり重いので、注意してくださいね! さてそういうわけで今回の見所なのですが、やはりニワトリとカーレッジの追いかけっこでしょうか?今回ばかりは、カーレッジもひたすら逃げまくるしか無いようですね。 特に印象的なのはミュリエルでしょうか?いつもミュリエルはそばで何が起こっても、気付かずにのん気にしているのですが、今回はニワトリに頭をもがれそうになった後遺症でしょうか、その「のん気」に拍車がかかっています。カーレッジ達の緊迫した追いかけっこと、ミュリエルののん気さが、いい感じのコントラストとなっていますね。 それからニワトリが武器として使用していた「トイレのカッポン」ですが、あれは正式名称を「通水カップ」といいます。いやあ勉強になりますねえ(笑)。 (今日のギャグ) カーレッジがUFOを見た事を、ミュリエルに伝える時に 「UFO!」 と言いますが、これは往年の人気アイドル「ピンクレディー」の名曲、「UFO」の出だしの部分ですね。そんな事にも詳しいか、カーレッジ(笑)。 |
「ナスがまま!?」 (原題:Journey To The Center Of Nowhere) (あらすじ) 突然の日照りで、農場はすっかり水不足。井戸も干上がってしまった。ユースタスに命じられ、井戸を掘るカーレッジ。一方ミュリエルはただ一つ実をつけた「ナス」をどう料理しようか、思いを巡らせているのだった。 ところがそのナスは、地底に住まう悪いナス達の偵察機だった。ナス達はナスを料理しようとするミュリエルを攻撃するべく、準備を着々と進めていた。 それを見てしまったカーレッジ。ナスの着ぐるみをかぶり、ナス達の所へ降りていき、ミュリエルを攻撃しないよう誘導するのだったが、作戦は失敗。ついにナス達のミュリエルへの攻撃が始まってしまった!! (今日のゲスト) マーボーナス、ナスヅケ、ナス軍団 (解説) 「おくびょうなカーレッジくん」の中でも、特に人気の高い「ナス」がついに登場です。 なにしろこの回は、ナス達のセリフも秀逸。語尾に「〜ナス」と付けたり(一体どこの出身やら・・・)、ナス関連のダジャレを連発してくれるといった有様。いよいよ「ダジャレカーレジ」が本格的に始まったと言ってもいいでしょう。 そのナス達のキャラクターもさる事ながら、本編中に出てくる、ナスの着ぐるみを着たカーレッジもまたポイント高し。これがまた特に「可愛い」と評判の様子です。 そんなわけで、今回はもはや説明不要のお話、全編まさに見所!と言ってしまっていいでしょう。どうぞごゆっくりとカーレッジワールドを堪能してください。 ところで今回出てきた、ナスのリーダー、マーボナス。この声、どこかで聞いた事あるような・・・?実はこの声は、「ビリー&マンディ」でヘクターをやられている広瀬正志さんが担当されています。まさに悪のボス!といった凄みを抑えつつ、とぼけた感じを出された、ハマリ役だと言っていいでしょう。 |